連帯の力で政治変える

日本共産党の原田あきら都議が3期目を目指す杉並区。定数6に対し、15人が立候補を表明する大激戦区です。原田さん、自民党、都民ファーストの会、公明党、立憲民主党、無所属(自民党非公認)の現職6人に加え、日本維新の会、国民民主党、れいわ新選組など各党から新人・元職9人が乱立。石丸伸二氏が立ち上げた地域政党「再生の道」は3人を擁立しました。国民民主党新人の国崎隆志氏は、元自民区議。石原伸晃氏(自民)の秘書もしていました。小池都政を支える自公都ファ・補完勢力と共産党の対決構図は鮮明です。
都議会自民党の裏金問題も大きな争点です。現職の小宮安里氏は2019年と22年に計250万円を裏金処理していた問題で、党非公認となりました。公認候補の早坂義弘氏は、裏金総額が214万円。SNSの投稿動画で「売り上げは政治活動に使った」と説明していましたが、全額を24年に「繰越金」処理したことが発覚しています。両氏とも大半は、企業・団体が購入していました。
帰宅ラッシュが始まる夕刻、JR阿佐ケ谷駅前で原田さんは訴えます。「小池都政や与党・補完勢力は、高齢者や若者の分断を図ろうとしている。福祉を削る狙いがあるからだ。そうやって分断を図り、悪政が進められている背景には裏金政治がある」
「気候危機から東京を守る」ことを掲げ、市民団体とともに小池都政が進める再開発から神宮外苑の自然と景観を守るために奮闘してきた原田さん。都の都市計画審議会での論戦では、舌鋒(ぜっぽう)鋭い原田さんの追及に都職員や他党からも一目置かれる存在となっています。
原田さんはいいます。「再開発や大型公共事業で苦しめられている人がいる。党都議団の蓄積と住民運動が私の原動力です。連帯の力で政治を変えていきたい」
これまで区議4期14年、都議2期8年を務めてきた原田さん。区議になって間もない約20年前、杉並区を襲った豪雨災害を経験しました。以来、議会では水害対策をライフワークに。都議になってからは市区町村への水害対策への支援制度を改善させてきました。
杉並区在住の男性(36)は、原田さんが区議だったころに両親が行った生活相談が縁で知り合いました。「原田さんに助けていただいたからこそ生き延びることができた家庭だった」と振り返る男性。「必ず勝利してもらわないと。困窮している人たちに絶対に必要な人です」
(「しんぶん赤旗」2025年5月19日付より)