都議会は2月25日に本会議代表質問、26、27日に一般質問を行いました。代表質問には日本共産党から米倉春奈都議(豊島区)が立ち、小池百合子知事の施政方針についてただしました。

米倉都議は冒頭、高市早苗首相が憲法への自衛隊の明記や大軍拡に強い意欲を示したことについて、「戦力保持を禁止した9条2項の空文化・死文化に道を開き、海外での武力行使が無制限にできるようになる」として、知事の認識をただしました。小池知事は「都民国民の命を守るため、国においてしっかり対応がなされるよう期待している」と答えました。
米倉都議は、トランプ米政権が求める軍事費2倍、21兆円への増額に応じるための財源として1%の所得税増税をしようとしていることに対し、「物価高騰に苦しむ都民の手取りが減り、暮らしを押しつぶすことは明らかだ」と批判しました。
知事が都営地下鉄麻布十番駅に弾道ミサイル用シェルターを造ることを挙げ、「都民の命を守る責務を持つ政治家としてやるべきは、ミサイルが飛んでくる事態が起きないよう対話で平和を守り、外交努力を尽くすこと」だと強調。沖縄県の取り組みを紹介し、平和を中心に据えた都市外交を求め「憲法改悪を止める世論と運動を広げよう」と呼びかけました。
中小企業支援
米倉都議は、都内初の賃上げのみを要件とする豊島区の中小企業支援の新規事業を紹介。支給までの期間を1〜2カ月を想定しているとし、都として同様のスピード重視の賃上げ支援を実施することや踏み出した区市町村への財政支援を求めました。
また、都内で自治体独自に賃上げを支援する「公契約条例」が広がっていると指摘。賃金条項のある世田谷区では公契約での最低賃金を時給1610円に引き上げたと紹介し、都に調査を求めました。
住宅費の高騰問題
米倉都議は新築マンションの価格高騰や家賃高騰に対し、小池知事の政策は「問題の深刻さに見合っていない」とし、都営住宅の新規建設は27年間ゼロ、家賃助成にも背を向けていると批判。
その上で、都営住宅の新規建設再開、住宅供給公社やURの空き家を活用する「借り上げ都営住宅」など都営住宅を大幅に増やし、入居要件を若者を含め全世代が住めるよう緩和を求めました。
学ぶ権利の保障
米倉都議は修学旅行費や学用品など、修学に要する費用が家計を圧迫していると強調。武蔵村山市では学校行事の費用上昇で2024年度に経済的理由で修学旅行などの行事を欠席した児童・生徒が計20人超だったと紹介。
修学旅行や学用品費を無償化する自治体が23区で広がっているとし、「自治体間格差が生じないよう、義務教育の完全無償化に必要な公費負担を国に求めるとともに、都として負担すべきだ」と提案。高校の教材費無償化
私立高校の入学金や施設費の保護者負担軽減、返済不要の奨学金なども求めました。
介護崩壊打開へ
米倉都議は「暮らしを支える公共サービスを後退させる政策から抜け出し、公共を取り戻すことが求められている」とし、介護崩壊の打開に向けた提案を行いました。
国が定める介護報酬があまりにも低く、安価な人件費に依存してきたため、介護ニーズが増えているのに介護職員は減っています。2024年度に政府が行った、訪問介護の基本報酬大幅引き下げが、事態をより深刻化させました。
米倉都議は訪問介護の基本報酬引き下げへの減収補てん、介護職員の給与全体の底上げにつながる新たな支援の早急な具体化、都の居住支援特別手当の拡充(6年目以降も2万円支給)などを提起しました。
人権尊重の都政
小池知事が新年度、予算を開始当初から29倍の7億円を投入し、力を入れる結婚応援キャンペーンで、出生・婚姻数の増加を目指していることについて、米倉都議は「人口減少の責任を女性に押し付け、リプロダクティブヘルス&ライツ(性と生殖に関する健康と権利)を侵害し、特定の生き方だけを応援するメッセージになる。多様性にも逆行する」と批判。
結婚する、しない、子どもを産む、産まない、同性パートナーと共に生きたり、結婚しない生き方も尊重され、「自分の人生を大切に生きられる社会こそ、都が目指すべきだ」と訴えました。
小池知事は結婚イベントについて「毎回定員をオーバーするなど大変好評をいただいている」と、はぐらかしました。

