参院外防委 山添氏「ひめゆり」暴言追及
日本共産党の山添拓議員は8日の参院外交防衛委員会で、自民党の西田昌司参院議員が沖縄戦に動員され犠牲になった生徒らを追悼する「ひめゆりの塔」(沖縄県糸満市)の展示の説明内容を「歴史の書き換えだ」などと発言した問題を巡り、「自民党としての責任が問われる」として沖縄戦の認識を追及しました。
ひめゆり部隊の犠牲は、沖縄戦で日本軍が本島南部に撤退し、陸軍病院に動員されていた女学生らに突然解散命令を出し砲弾の中に放り出した後の時期に集中しています。山添氏は「日本軍の作戦による犠牲だ」と述べ「軍隊は住民を守らない」が沖縄戦の教訓だと強調しました。
中谷元・防衛相は「多くの尊い命が地上戦で失われた。非常に筆舌に尽くしがたい苦難を経験された」と答弁したものの、西田氏の発言は事実に反するではないかとの質問には「一つひとつの議員の発言にコメントは控える」と評価しませんでした。
山添氏は、沖縄戦を指揮した旧日本軍第32軍の牛島満司令官が詠んだ辞世の句を中谷防衛相が美化している問題で、牛島司令官は住民が避難する南部への撤退を指揮し、徹底抗戦を命じ犠牲をさらに拡大させた張本人だと追及。中谷氏は住民犠牲の拡大についてはまともに答えず、あくまで「平和を願う歌」だとの持論を繰り返しました。
山添氏は、西田氏が「自分たちが納得できる歴史をつくらないといけない」と発言したことにも触れ、「事実をゆがめて歴史を修正する姿勢は防衛相とも通じている」と批判しました。
(「しんぶん赤旗」2025年5月9日付より)