平和美術展始まる 東京都美術館・12日まで

被爆者の人生思い制作

第73回平和美術展=6日、東京都美術館(「しんぶん赤旗」提供)

 美術家平和会議主催の第73回平和美術展が6日、東京・上野公園の東京都美術館で始まりました。絵画、写真、書、彫刻、インスタレーションなど全国から162人が333点を出品しています。被爆80年の今年は、核兵器廃絶を題材にした先品が多く見られました。

 特別展示では、昨年ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の運動の歴史をたどり、日本被団協の協力で原爆犠牲者の肖像画を描いてきた平和美術展の活動を紹介しています。肖像画は遺影をもとに制作して遺族に贈ってきました。

 美術家平和会議事務局長の飯沼勇次郎さんは、「核兵器廃絶のために美術家に何ができるかを問い続け、第7回展から肖像画を制作してきました。写真やご遺族の話から、どんな人生を送ってきたかを想像して描く人もいます」と話します。

 戦禍の中で学校に通うウクライナの首都キーウの子どもやドイツに避難した子どもらも絵画を出品。来場者は、故郷の風景や家族のだんらんなどかけがえのない日常を描いた子どもたちの絵に見入っていました。

(「しんぶん赤旗」2025年8月7日付より)

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