話し合い抜きで家屋解体するな 外環道陥没 被害住民訴え

東京・調布

東京外環道(練馬区-世田谷区間、約16キロ)のトンネル工事で陥没事故が起きた調布市で、外環被害住民連絡会・調布は25日、事業者(国土交通省、ネクスコ東日本・中日本)が連絡会との約束を破り、11月から家屋解体を強行しようとしていることに対し「話し合い抜きで工事を強行しないでほしい」と抗議文を送りました。

また、長友貴樹市長あてに、緊急の話し合いを求める要請を行い、27日に市と話し合いを行いました。

2020年に起きた陥没事故で、事業者は「地盤補修」工事の名目で住民に立ち退きを迫り、家屋解体を強行しようとしています。住民の反対を受けて、一時は断念し「住民と話し合い、了解を得て工事を始める」と同会と約束しましたが、具体的な説明がないまま、事業者は10月7~8日のオープンハウスで11月から準備工事と家屋解体に着手する と発表。「特定の方々だけを対象とした話し合いは約束していない」と約束をほごにしました。

連絡会は、「住民との約束を公然と破る事業者の不誠実な態度は認められない」と批判。解体後の地盤補修工事も工法、スケジュール、周囲への影響など何一つ具体的な説明がなく、地権者の許可もないと指摘し、家屋解体と準備工事の着手を中止するよう求めました。

(しんぶん赤旗2022年10月29日付より)