【羽田新ルート】区民投票条例案 / 品川区議会で自公などが否決

都心上空を低空飛行する羽田空港の新飛行ルートの賛否を問う東京都品川区の区民投票条例案は25日、区議会の建設委員会では可決されましたが、本会議で否決されました。日本共産党区議団(6人)、品川・生活者ネツトワーク、立憲民主党など18人が賛成し、自民党や公明党など21人が反対しました。

同条例案は区民が法定数の3倍超の署名を集めて制定を区長に直接請求。浜野健区長は招集した臨時議会に反対意見を付けて提出していました。

25日は請求代表者のうち5人が「地元同意が前提だっだのに区民の声が聞かれていない。やむにやまれぬ思いで区民投票実現をめざしてきた」などと意見陳述を行いました。

建設委員会で日本共産党の、のだて稔史区議は「区民の意思表示を保障するのは議会の役割」と賛成を呼びかけました。条例案に賛成の区議から区長の反対意見を踏まえた実施時期や成立要件などの修正案が提出され、条例案とともに賛成多数で可決されました。

本会議での討論で、日本共産党の安藤たい作区議は「直接影響を受ける自分たちに賛否を聞いてほしいとの願いは当然。2万を超える署名に込められた区民の思いを受け止めよう」と訴えました。しかし条例案、修正案ともに否決されました。

記者会見した「区民投票を成功させる会」の堋利和代表は「怒りを感じる。区議会に区民の権利を踏みにじられた思いでいっぱいだ」と話しました。

(2020年12月26日付「しんぶん赤旗」より)