障害者が自由に暮らす

「障害福祉で働く人の処遇を改善し、障害のある人も自由に暮らせる東京をつくりたい」
荒川区(定数2)で日本共産党から立候補するのは、小林ひろしさん(38)です。町屋駅前に小林さんの元気な訴えが響き渡ります。
荒川区からは小林氏の他に、公明、都民ファーストの会、自民、「再生の道」、無所属の5人が立候補します。現職の公明以外は全員が新人。大激戦です。
「障害者をはじめとした東京の福祉政策を抜本的に拡充する。学校給食無償化、子ども医療費助成などのこれまでの日本共産党都議団の実績と合わせて、福祉を強く訴えていけるのは荒川区では小林さんだけです。そこに勝機があります」。茂木正道地区委員長は強調します。
荒川区の区議を務めていた父の背中を追って2年前に入党を決意。「困っている人を助けたいという日本共産党の精神は、福祉の心に通じると考えました」
20代の頃は大分県の障害者施設でボランティアを経験した後、その施設に就職して社会福祉士として一生懸命働きました。その中で日本の福祉行政の貧弱さ、障害者やその家族の困窮を実感。
「仕事自体はとてもやりがいがありました。大分県も大好きな土地です。特に、障害がある人がこれまでできなかったことが、できるようになった時の喜びを共有できた時は格別でした。しかし賃金は低く、人手不足で、無理な働き方を強いられる職員もいます。これでは障害者に十分なケアを提供できない施設があるのもうなずけます」
その後、バックパッカー(リュックを背負い海外を長期間旅行する人々)としてインドやアイスランド、南米など世界各地を自分の足で旅し、人間と風土の多様性の素晴らしさと尊厳とを学びました。
「ペルーのマチュピチュを訪れた時のことは忘れられません。往時にそこで生活した人間の喜びや苦労に思いをはせ、福祉や政治にも通じる人間の素晴らしさを感じました」と小林氏は言います。
訪問対話を繰り返すなかでは、障害者世帯の悩みに直面することもあり、対策に急を要する場面もありました。
「東京の福祉行政の改善は待ったなしです。都議としてショートステイ、グループホームの整備促進、必要なときにすぐ利用できる障害者施設や福祉サービスの充実を必ず実現したいです」。街頭演説では消費税減税やその財源なども必ず訴え、参院選も視野に日本共産党の政策を語ります。
人柄は温かく、一緒にいる人を安心させる性格だと茂木氏。特に笑顔が人を引きつけるといいます。
趣味は旅行、銭湯巡り。
「押していけば勝てる。そう信じて一回でも多く街頭で訴えていきます」 (渡部雅士)
(「しんぶん赤旗」2025年6月2日付けより)