給食無償化、都営小児運賃値下げ…─都民の願い121項目盛り込む
日本共産党東京都議団(大山とも子団長、19人)は22日、都2024年度予算案(一般会計8兆4530億円)に対する組み替え案を発表しました。26日の都議会予算特別委員会で採決します。
組み替え案は1996年度以降毎年提出しているもの。「経済界ファースト」の大型開発など69項目2053億円を見直し、都民の切実な要求を盛り込んだ10本の柱(別項)で121項目3224億円を増額します。組み替え規模は3.8%です。
組み替え案では▽シルバーパス(70歳以上に対するバスと都営交通の乗車証)を無料化し対象を拡大▽全区市町村が補聴器購入補助を実施できるよう補助を拡充▽都営地下鉄の小児運賃を50円に引き下げる▽学校給食費を全額補助▽多摩地域の保健所増設を検討▽都営住宅の新規建設を再開▽子どもの国民健康保険料(税)を無料化▽ひとり親家庭や障害児家庭の児童育成手当を増額▽35人学級の前倒し実施▽木造住宅の耐震改修予算を倍加▽性犯罪・性暴力被害者の支援センター増設▽太陽光パネル性能向上とリサイクル予算の拡充▽横田基地のオスプレイ配備の撤回や騒音・振動による健康被害調査─などを盛り込みました。
一方、▽都庁舎に映像を投影するプロジェクションマッピング▽臨海部、築地など住民不在の再開発事業▽羽田空港の機能強化調査費▽住民を追い出す外環道や特定整備路線の事業費▽不公正な中学校英語スピーキングテスト予算▽化石燃料の延命につながる水素活用経費─などを削除しています。
白石たみお政策調査会長は都庁で行った記者会見で、「小池百合子知事の予算案は学校給食負担軽減など都民と共産党の論戦で生まれた前進があるが、『経済界ファースト』で都民に冷たい姿勢が色濃い。豊かな財政力を、自治体本来の役割にふさわしく都民の暮らしを守り、格差是正に使うなら、東京から貧困をなくし地域経済を立て直す可能性を開ける」と強調しました。
共産党都議団の予算組み替え案の柱
- 高齢者支援を手厚くする
- 子ども・子育て施策を国際的な水準に引き上げる
- いのちと健康を守る
- 貧困と格差是正を都政の柱にする
- グローバル人材育成ではなく子どもの成長と学びを支える
- 倒れない・燃えない防災対策
- 人権尊重とジェンダー平等
- 化石燃料からの脱却・原発ゼロ
- 戦争に備えるのではなく平和を広げる
- 「経済界ファースト」の予算を削減
(「しんぶん赤旗」2024年3月23日付より)
日本共産党東京都議団の予算組み替え案の詳細はコチラから▼
https://www.jcptogidan.gr.jp/report/7850/