関東大震災・朝鮮人虐殺100年 差別反対のパレード

関東大震災の際に起きた朝鮮人虐殺から来月で100年となるのを前に、虐殺の歴史を記憶し、差別に反対する在日コリアンの学生や日本の学生らが21日、東京都内でデモ・パレードを行いました。全国各地から約150人が参加。新宿駅東口前から都庁にかけて歩き、「日本政府は朝鮮への植民地支配の責任を果たせ」「歴史歪曲を是正しろ」などとコールしました。

四国からきた在日朝鮮人4世(21)は「100年の節目に、虐殺の事実と向き合って、自分たちの世代が忘れずに伝え続けていきたいという思いで参加しました」と話しました。

愛知県内の大学2年生(19)は仲間4人と参加。デモ自体が初参加といいます。「私たち日本人が虐殺の事実と向き合うことが大切。福祉を専攻しているので、すべての人が守られる社会になってほしいです」と語りました。

都庁前のスタンディングでは、一橋大学大学院で朝鮮近代史を研究する女性がスピーチ。朝鮮人虐殺について「数十年前の歴史研究の結果、明らかになっている」と強調。「虐殺は過去の話ではない。政府は見せかけの和解ではなく、植民地支配の不法性を認め、都は朝鮮人犠牲者の追悼式典に寄せていた追悼文送付を再開して」と訴えました。

パレード後には、都内で学生らが「なぜ今、関東大震災時の朝鮮人虐殺を語るのか~」と題し、ディスカッションしました。

(「しんぶん赤旗」8月22日付より)