都議会第2回定例会は13日、本会議を開き、小池百合子知事の所信表明に対する各派代表質問を行いました。日本共産党からは大山とも子都議が立ち、都内で広がる学校給食費の無償化への支援や高等教育への学費負担軽減など、都民生活への支援拡充、明治神宮外苑の再開発中止、多摩地域の有機フッ素化合物(PFAS)汚染の実態解明を迫りました。
 大山都議は、小池知事の所信表明では物価高騰についてひと言も触れず、知事が提出した補正予算案は「都民生活の支援は貧弱で、財源は全額国の交付金」だと指摘。「日本共産党都議団は都民に寄り添い、命と暮らしを守り抜く都政への転換を進める」と表明しました。
 その上で、暮らしへの支援で「思い切った取り組みが必要だ」として、第一に小・中学校給食費の無償化をあげました。この間、都内では16区1市5町(一部無償化も含む、6月13日現在)に広がっています。一方、財政負担が大きいために新たな多摩格差、自治体間格差が生まれています。
 大山都議は「都として財政支援を行い、都内のすべての学校の給食無償化に今こそ踏み出すべきだ」とのべ、特別支援学校など都立学校とあわせて学校給食費の無償化へ小池知事の決断を求めました。
 浜佳葉子教育長は、財源確保などの対応は「国の責任で行うべきだ」と従来の姿勢を変えませんでした。
 大山都議は続いて、高等教育の無償化、国民健康保険料(税)の負担軽減、電気代への支援を提案しました。

シングル女性支援部署を提案
 大山都議は加えて、さまざまな困難を抱えるシングル女性への支援として、女性福祉専門の部署の設置、都営住宅に現役世代の単身者も入居できるようにすることを提案しました。
 単身女性の当事者団体が昨年度行った生活実態調査では、「生活が苦しい」との回答が約7割にのぼり、働いている人の半数以上が非正規か自営業。心身の健康が良くないという回答も4割を超えていました。65歳以上の高齢者では年金月額10万円未満の人が54%も占めました。
 一方、日本では戦後一貫して、「夫が働き妻は家事育児を担い、子どもは2人」という標準世帯モデルで雇用・税制・社会保障制度が作られてきました。
 大山都議はこうした調査結果も示して「シングル女性があたかも社会にいないかのように扱われている実態」があることを告発。「政治の光を当てる必要がある」として、「女性支援新法」に基づく都の基本計画の策定にあたり、「公的機関とつながりにくいシングル女性への支援を位置付けるべきだ」と強調しました。
 佐藤智秀福祉保健局長は「基本計画の策定に向け、都は区市町村や民間団体等から意見を聞きながら、女性への支援について検討していく」と答えました。
 大山都議はさらに、難聴を抱える人への「聞こえの支援」の拡充を求めました。都内で補聴器購入費などへの支援を行う自治体は、今年度で18区5市2村以上に広がっています。一方、未実施の自治体からは、「財政的な負担」が理由にあげられています。
 大山都議は都の行っている自治体負担2分の1の包括補助を、全自治体が実施できるよう補助率の引き上げを求めました。佐藤福祉保健局長は効果的な施策について「区市町村など関係者の意見も聴きながら検討を行っている」と答えるにとどまりました。

賃金上がる経済対策を
 大山都議は、金融やインバウンド頼みの観光に偏っている小池知事の経済対策では、本当の経済成長は見込めないと強調。共産党都議団は「消費を温め内需を拡大して、実体経済を立て直すことで都民が豊かになる成長を進める」とのべ、「賃金が上がる東京」にする対案を提示しました。
 具体的には、政府や東京地方最低賃金審議会への最低賃金の大幅引き上げを求めるとともに、事業復活支援金の再実施、光熱費や家賃などの固定費支援、畜産業者への飼料や光熱費への支援など、都内の中小企業・小規模事業者への都としての支援を求めました。
 坂本雅彦産業労働局長は「中小企業が生産性の向上と賃上げの両立する働きがいのある職場づくりを行うことは必要だ」と答えました。