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外苑再開発の中止命令を 環境アセス 国際学会が勧告

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 神宮外苑の再開発問題で、環境アセスメント分野の国際学会である国際影響評価学会(IAIA)日本支部は15日、小池百合子知事に対し、環境アセス手続きに問題があるとして、評価書の承認を一時留保、事業者に工事の一時中止を命じるよう勧告しました。こうした問題で同支部が勧告を出したのは初めて。
 同再開発を巡っては、三井不動産などの事業者が作成した環境影響評価書を1月に都が受理、公示され、3月に工事が始まっています。ユネスコの諮問機関の日本イコモス国内委員会は、評価書に記載されたデータなどに虚偽や誤りがあるとして、都の審議会で事業者同席の上で説明させるよう再三求めていました。しかし審議会は、イコモスの出席を認めず事業者に再説明をさせただけで、「虚偽や誤りはなかった」との結論を出しました。
 この審議会の対応についてIAIA日本支部は「問題を指摘した日本イコモスの専門家を招聘(しょうへい)せず、事業者による一方的な説明に終始し、科学的議論は極めて不十分であった」と指摘。その上で、科学的な観点から虚偽もしくは過誤の有無を明らかにするため、審議会の場に日本イコモスの専門家を招き公開の議論を行うこと、疑義が解明されるまで事業者に工事の中止を命じることを求めました。

世界標準からかけ離れている
 「再開発前提のアセスという印象は受ける」「我々の常識とかけ離れたやり方だ」。都庁で記者会見した原科幸彦代表(元IAIA会長、千葉商科大学学長)は、問題を指摘したイコモスに説明を求めなかった都の対応について、こう指摘しました。
 原科氏はIAIAの総会(今年4月)や世界大会(同5月)でも専門家の声を聴かない都の姿勢に、憂慮や疑問が広がったことを紹介。他国とも比較し、「SDGsを求める世界の標準からかけ離れている」とし、市民参加や情報公開に後ろ向きの都の姿勢を問題視。環境影響評価法の運用面では、四半世紀前にできた頃よりも後退していると述べました。
 さらに「創建の趣旨に沿うなら今ある緑を守ることが大前提だ」「行政としてただすことができるのに、知事はやらなかった。知事に大きな責任がある」と強調しました。
 会見には日本イコモスの石川幹子理事が同席し、パリのイコモス本部に対し、世界遺産に匹敵するような文化財が破壊されそうな際に発出する「ヘリテージ・アラート」(遺産危機警告)を要請する手続きを始めたと明かしました。最近ではJR東日本に対し、新駅・高輪ゲートウェイ駅地区の開発に伴い出土した鉄道遺構、高輪築堤(港区)の保存・公開を求めて発出された事例があります。
 IAIAは、環境アセス分野における世界の基幹学会で、120以上の国・地域の学会で構成されています。

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