新春随想 草の根から共闘 衆院議員 宮本徹

ここ数年、元旦の久米川駅前(東京都東村山市)での野党共同街頭宣伝で新年の活動をスタートさせています。今年も日本共産党と立憲民主党の旗が並び立ちました。国会の野党共闘が複雑ななか、草の根から共闘をつくろうという心意気に励まされます。

立憲主義を壊す安保法制とのたたかいのなかで築かれてきたのが「市民と野党」の共闘です。今また、立憲主義の危機を迎えています。内閣法制局長官だった阪田雅弘氏は、安保法制が強行されたもとで「憲法九条がなお法規範として命脈を保っているとすれば、敵国の領域を直接攻撃できる能力を有さない一点においてでしかない」と指摘し、「自衛隊が反撃能力を備えるに至れば、憲法九条は、残された最後の規範性を失い、法規範としては価値のないものになる」と雑誌『世界』(2月号)で告発しています。

閣議決定で憲法解釈と、この国の形を百八十度捻じ曲げるなど許すわけにいきません。

この間、介護事業者、医療関係者、子育て世代、さまざまな分野のみなさんと懇談をしていますが「なぜ、防衛費ばかり優先なのか」という声が広がっています。大軍拡で犠牲になるのは、アジアの平和と国民の暮らしです。亡国の道です。

大軍拡反対の一点での広大な共同をつくり、日本共産党の力を大きくし、平和と暮らしを守る政治への大転換の年にするため、がんばります。

(しんぶん赤旗2023年1月24日付より)