参 院 選 希望開いた支援の広がり 山添氏が激戦制し3位

 第26回参院選は10日投開票され、全国屈指の大激戦となった東京選挙区(改選数6)で日本共産党の山添拓氏(37)は、68万5224票(得票率10・88%)を獲得し、3位で再選を果たしました。東京選挙区での共産党候補の当選は4回連続。投票率は前回の51・77%から4・78?上回る56・55%。また、比例代表選挙(改選数50)で日本共産党は全国で361万8342票(得票率6・82%)、東京は58万9421票(同9・35%)を獲得し、田村智子氏を含む3氏が当選しましたが、前回から2議席後退しました。自民、公明の与党は改選過半数の63議席を上回り、維新、国民を加えた改憲勢力が改憲発議に必要な3分の2の議席を確保しました。
東京選挙区 共産党4回連続で当選

「ぞえ、やったー」 午後8時に当確
 「ぞえ、やったー」。午後8時の投票締め切りとほぼ同時に当選確実の報が流れると、山添拓氏がまだ到着前にもかかわらず、事務所(千代田区内神田)に詰めかけた市民勝手連「YAMA部」や、山添氏を応援する「若手弁護士有志の会」メンバーら支援者から大きな歓声が湧き起こりました。まもなくして山添氏が現れると、大きな拍手で迎えました。
 宮本徹衆院議員、田辺良彦都委員長、横田和俊・都共産党後援会長も駆けつけ、吉良よし子参院議員のかけ声で万歳を三唱。グータッチで喜び合い、涙を拭いながら仲間と健闘をたたえ合う姿もありました。

憲法生かせの思い 詰まった議席
 小さなくす玉を山添氏が割ると、中から「祝 二期目」の垂れ幕が。山添氏は支持者、支援者への感謝を述べた上で、「2013年からの4期連続での東京選挙区の共産党の議席は、大事な憲法を守り生かせという有権者の思いが詰まった議席です。暮らしにも平和にも憲法を生かしていくことが今、求められている。憲法を変える議論ではなく、憲法を暮らし、平和に実現していく先頭に立って頑張りたい」と力を込めました。
 また、「物価が高騰する中で給料は上がらず年金は下げられる。暮らしをこの先どうすればよいのか、不安が広がっている。消費税を下げ給料を上げ、最低賃金1500円の実現をはじめ暮らしと営業を直接支える政治へと変えるために、全力で頑張りたい」と表明しました。

 田辺氏は「最後の一議席を僅差で争っているとの情勢判断をしたもとで、多くのみなさんが山添候補の議席を何としても守り抜かなければならないと、大きな力を発揮してくれた」と、感謝を表明。その上で「掲げた公約、寄せられた期待に応えられるように、私たち日本共産党は山添氏を先頭に全力を尽くしていく」とのべました。
 選挙戦で山添氏は「憲法が希望」を掲げ、「世論と結んだ国会論戦で政治を動かしてきた」と実績を強調。応援に入った志位和夫委員長は、国会での質疑は「まるで法廷ドラマをみるようだ」との評判を紹介。実際、国会で大臣らを相手に鋭く追及する動画はSNS(インターネット交流サイト)で拡散され、それを視聴してファンになったという人も少なくありません。
 今まで日本共産党と関わりがなかった多くの人が街頭演説やボランティア活動にも参加。厳しい選挙情勢が伝わると、著名人を含めSNSでの拡散が勢いを増すなど、支援の輪がかつてない広がりをみせました。NHKの出口調査では無党派層の支持が候補者トップとなり、全体の得票でも中野区や清瀬市などトップの自治体もありました。
 SNS上には「国会での頑張りを見ていれば落とす訳にはいきません。東京の誇りです」「良かった。希望がつながった」「『みんなで』と言ってくれる山添さんをこれからも応援します」「改憲勢力が上回っていますが彼らに負けないよう、共に頑張りましょう」など、喜びの声や共に頑張る決意があふれています。