都議会の論戦で今後につながる貴重な成果が生まれています。豊洲市場で働く人たちの健康を脅かす建物内で発生する黒い粉じん問題もその一つ。

 「衛生環境は良好」として調査も抜本的対策もしようとしない都に対し、共産党都議団は専門家に依頼した粉じんの成分分析で、毒性の高いアンチモンやカドミウムなどの重金属が含まれていることを証明し、マスコミも注目。報道ステーション(テレビ朝日)で働く人の健康が心配されると報道。調査しない都の対応に疑問を投げかけました。
 共産党都議団が入手した都の市場衛生検査所(食品衛生法に基づいて都が運営)の監視日報に、市場業者から健康被害の相談が相次いでいる記述があることも分かりました(一覧)。


 曽根はじめ都議は3月25日の予算特別委員会の締めくくり総括質疑で、これらの事実を示して、追及。徹底調査と働く人たちの健康を守る抜本対策をとるよう求めました。
 村松明典市場長は重金属の発生源とみられる小型運搬車ターレのタイヤ改善などの新たな対策の必要性は認めました。しかし、それでも知事も市場長も「豊洲市場の衛生環境は良好」と強弁し、粉じんの調査は拒否しています。
 また国民健康保険の重すぎる負担の問題では、小池知事が「医療費が高い高齢者や失業者などの低所得者のしめる割合が高く、保険料の確保が困難であるなど、構造的な問題がある」ことを、清水ひで子都議の代表質問への答弁で認めました。
 この問題に関連して、都が国保料(税)滞納者への新規差し押えの件数を増やした市区町村ほど交付金を増やすという、生活苦で払いたくても払えない人をさらに追い詰める基準を18年度から廃止したことが、今議会の質疑で初めて確認されました。
 高齢者施策では、代表質問で「来年度も、高齢者施策のさらなる充実を図ってまいります」との知事答弁を引き出しました。認知症の人が住みやすいまちづくりについて都は、国内外のさまざまな知見も参考にして取り組むと答弁しています。

中小企業振興 審議会を開け
 都が昨年制定した中小企業・小規模振興条例を実効あるものにするため、予算特別委員会の質疑で曽根都議は、中小企業振興審議会が石原慎太郎都政以来、14年間も開かれず、委員の委嘱もされていないことを明らかにし、再開を迫りました。小池知事は「東京の中小企業振興を考える有識者会議との関係性などを整理した上で、その開催の必要性について検討を行うよう指示した」ことを明らかにしました。

組み替えで85項目提案
 共産党都議団が提出した都の19年度予算案に対する組み替え案は、一般会計のわずか2.9%を組み替えただけでも、85項目もの都民の切実な要求を実現できることを示しました。
 歳出の削減は1㍍1億円の外かく環状道路や住民が強く反対している特定整備路線、寄港の見通しも十分に示されていない新客船ふ頭整備などの大型開発経費43項目、合計2186億円です。
 生み出した財源で国民健康保険料(税)の減免や、特別養護老人ホーム、認可保育園の増設、中小零細企業支援と築地場外市場の活性化、小中学校の給食費補助、給付制奨学金の創設、住宅耐震化10割助成の充実、都営住宅の新規建設再開、多摩・島しょ格差解消など85項目で充実させています(一覧参照)。歳出の増額分は1521億円で、総額では歳入との差664億円の減額となります。

 予算特別委員会(3月26日)で曽根都議が趣旨説明。採決に先立つ討論では共産党から、とや英津子都議が立ち、「実質賃金は下がり続け、高齢者は『年金だけでは生活できない』と無理をしてでも働き、学生は高すぎる学費を払うために勉強時間を削ってアルバイトをせざるを得ない状況にある。こんな時だからこそ、不要不急の大型開発予算を抜本的に見直して、都民の暮らし福祉優先の予算編成に転換することが求められている」と訴え、予算組み替え案への賛同を呼びかけました。

築地特別委の設置は否決
 最終本会議では、自民党が市場・築地市場跡地問題特別委員会の設置を求める動議を提出しました。無記名投票が行われ、賛成50(自民、共産、立憲・民主、維あ、生活者ネット、自守る)、反対75(都ファ、公明、東京みらい)の賛成少数で否決されました。


 共産党のあぜ上三和子都議が賛成討論に立ち、賛成理由について①「築地は守る」などとした知事の基本方針を誰が作ったのか②「築地まちづくり方針・素案」に、市場機能を残すことや食のテーマパークがなぜ削減されたのかの検討経過③築地市場の土地を一般会計で買い取る有償所管換えを最終補正で急いで行った理由─などを明らかにする必要性をあげました。
 さらに、豊洲市場にも問題が山積しているとし、財務局、都市整備局、中央卸売市場の3局がかかわって集中審議をする必要があると強調しました。

増税中止の請願不採択
 今回の都議会定例会では、「消費税増税の中止を求める意見書提出」請願は、共産党以外の反対で不採択になりました。
 また、国に羽田空港増便による都心低空飛行計画の撤回を求める請願は共産党、生活者ネットの賛成、都ファ、自民、公明など、両会派以外の反対で不採択になりました。