くらし・平和・人権、国民のためにブレずにはたらく日本共産党を応援してください

PFAS 公費の血液検査踏み切れ 都に署名1万5千人分超

 発がん性など人体への有害性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS・ピーファス)が東京都の水道の水源となる地下水を汚染している問題で、東京都による公的な血液検査の体制づくりを求める署名約1万5800人分を市民団体が10日、都に提出しました。参加した市民からは、「どんな健康への影響が出ているのか、実態を明らかにするために、公費で検査が受けられるよう、都の決断を」などの要望が出されました。

早期検査が早期治療に
 署名を提出したのは、「多摩地域のPFAS汚染から命と健康を守る連絡会」。4月からの半年ほどで、オンライン署名1万1975人分、紙の署名3856人分の合計1万5831人分を集めました。
 署名では、都の水道水の調査でも広範な地域でPFAS汚染が確認され、連絡会の前身となる市民団体が行った791人を対象とする血液検査では約半数から米国アカデミーの基準値を超える濃度のPFASが検出されたと指摘。「深刻な健康リスクが明らかになっている」として、予防と健康影響の把握のため、都民が公費で血液検査を受けられる仕組みづくりの1点に絞って要請しています。
 国分寺市の水谷淳さんが連絡会を代表してあいさつ。同市で血液検査に参加した84人のうち、94%にあたる79人が、米国アカデミー基準値を超えており、そのうち2人はすでに、がんなどで亡くなっていると指摘。「他にも、高脂血症から脳梗塞になった方や、腎臓を摘出した方、腎臓の機能が低下した方など、さまざまな人がいる。これが、PFASの影響だと断言はできないが、関係がないとも断言はできない。早期検査で異常が見つかったら、早期に治療できることが、重要だ」と強調しました。
 水谷さん自身も2回目の血液検査を受けて、PFAS血中濃度は下がっていたものの、「まだ安心できる数字ではない」といいます。
 「自費で検査を受けるには1万2千円などの費用がかかる。検査を受けて、濃度が下がったと安心したくても、高額で受けられないという人もいる。都が公費での検査に、動いてほしい」と訴えました。

継続的な検査こそ
 日本共産党、立憲民主党系、グリーンな東京など、超党派の都議が同席しました。
 日本共産党の尾崎あや子都議は「市民団体による検査で、深刻な汚染がある地域が明らかになっている。都は住民の声を受け止めてほしい」、福手ゆう子都議は「全国では、希望する住民に公的検査をする自治体が広がっている。都の決断が求められている」と発言しました。
 都保健医療局の環境保健事業担当課長は「いただいた要望や声は重く受け止め、庁内で共有する」として、国への要望や、PFASについて解説する資料作成など、都の取り組みを説明しました。
 各地の住民も発言し、「横田基地が大きな汚染源と考えられるが、福生市内にも工場などの汚染源もあり得る。科学的に解明するためにも、都が、大規模な検査に乗り出すことが重要だ」(福生市)、「子どもたちの血液検査でも、PFASが検出されている。継続的な検査が必要で、都が取り組むことが求められている」(立川市)などの要望が出されました。
 また、沖縄県内の米軍基地によるPFAS汚染をめぐって、米側は基地が汚染源である可能性を認める回答をしていたのに、日本側が公表していなかったことが明らかになったことをめぐり、「横田基地でも同様のことがないのか、国に説明を求めてほしい」との声も出されました。

受けやすい検査の要求切実
連絡会事務局長 根木山幸夫さん

 連絡会事務局長の根木山幸夫さんに、PFAS汚染をめぐる、この間の取り組みについて聞きました。

 今回の署名数は4月にスタート集会を開いてから、約半年で1万5千人分を大きく超えました。公的な血液検査を求める声が、いかに切実か、表すものです。住民の多くは、東京都の水道水を飲むなかで、PFASを摂取していた。都には、健康への影響を明らかにする責任があります。
 PFASをめぐる私たちの運動は、2020年から始まりました。横田基地周辺の井戸で高濃度のPFASが検出されていたという新聞報道(2020年1月)を受けて、最初は、PFASとは何か、どんな健康リスクがあるのかと、学ぶところから始まりました。ちょうどコロナ禍だったこともあり、学習会が運動の中心でした。
 私たちの取り組みが大きく注目されるようになったのが、2022年からの自主的な血液検査の運動です。
 民医連の健生会の協力で血液を採取して、京都大学(当時)の原田浩二さんの研究室で分析してもらいました。私も血液検査を受けたいと希望者がどんどん増えて、最終的には多摩地域全域から、791人が参加する大規模な検査となり、広範で深刻な汚染が広がっている実態が明らかになりました。
 その後、井戸水の検査や、最大の汚染源と見られる横田基地の実態をどう明らかにするか考えるシンポジウムなどにも取り組んできました。
 各地で血液検査に取り組んだ人たちを母体に、自治体ごとの市民の会が結成されており、自治体による血液検査実施の要望などに取り組んでいます。PFAS汚染をめぐる全国連絡会も結成され、基地、工場、産業廃棄物など、汚染の原因ごとに、課題を明らかにする取り組みを行っていこうとしています。
 各個人のPFASの血液濃度が、上がっているのか、下がっているのかを調べるため、検査を受けやすくすることは切実な要求です。そうしたデータの蓄積は、PFASの健康への影響リスクを明らかにすることにもつながります。
 全国のいくつかの自治体が始めているように、希望する住民の血液検査を公費でできるような自治体の取り組みを、都が支援することや、都自身による検査の実施など、都が決断して、公的な検査の仕組みをつくることが重要です。

タイトルとURLをコピーしました