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大田区 税金は区民施策にこそ 共産党『新空港線』シンポ

 日本共産党の大田地区委員会と区議団は8月30日、大田区民ホール(大田区)で新空港線「蒲蒲線」の問題を話し合うシンポジウムを開催しました。畑野君枝衆院議員、佐藤伸区議団幹事長、船尾徹弁護士(東京南部法律事務所)が報告し、藤田りょうこ都議がコーディネーターを務めました。会場いっぱいの270人が参加しました。
 「蒲蒲線」は東急多摩川線矢口渡駅の近くから多摩川線を地下化し、JR・東急蒲田駅の地下と京急蒲田駅の地下を通って、大鳥居駅の手前で京急空港線に乗り入れる構想。総事業費1248億円(一期工事)、税を含めると1370億円を見込み、2038年〜42年ごろの開業を目指しています。大田区は移動・アクセスが便利になる、まちの賑わいの創出につながるなどとして、都とともに巨額の補助金などを出す方針です。
 藤田都議が冒頭、小池百合子知事との論戦にも触れ、都は新空港線の目的について当初から国際競争力に勝つためと言っていたが、区民のためと言っていた大田区も経済効果を優先する姿勢に変わったと指摘。「どういった問題があり、どういう住民運動が必要なのか、共に学ぶ場にしたい」と述べました。

住民運動が決める
自治体の方向性

 船尾弁護士は民主社会主義者の市長が誕生した米ニューヨーク市や市民と野党の共闘で誕生した杉並区の岸本聡子区政などに触れ、「住民運動が自治体の方向性や在り方を決める重要な要素になっている」と指摘。新空港線について、「大田区は一期工事だけで約363億円もの巨費を投じるが、それに見合うだけ区民の暮らしを豊かにするのか」と提起。「事業にどういう公共性があるのか問い直す必要がある」と強調しました。

問われる公共性
区政を変えよう
 佐藤幹事長は新空港線の問題点について、区が公表している資料と共産党区議団の議会論戦を対置させて、「空港までつながらない計画に新空港線という名前をつけている」「1 メートル1億円以上税金を投入。工事費は4年前の試算で1370億円、さらに膨らむことが予測される」と指摘。
 大田区は近年、毎年10億円を積み立て、基金は現在128億円で、「これらを使えば区民施策を前進させられる」と強調。補聴器購入費助成を5万円から14万5千円への引き上げ、入学祝い金(小学校3万円、中学校4万円、高校6万円)などを例示しました。
 その上で、「大田区を公共の責任を果たす自治体にするかどうかが問われている。来年4月には区議選・区長選があり区政を変えていきたい」と語りました。

住民の負担で鉄道会社支援
 畑野議員は都市鉄道等利便増進法の事業認可の問題について、大規模開発と一体で行うことを前提にしていることや、国と自治体が3分の1ずつ負担することで国民、住民負担で鉄道会社を支援するスキームとなっていると説明。さらに、線路幅の異なる鉄道をつなげる見通しについて、国の審議会も示していないと告発。「2期工事の見通しも立っていない無責任な状況だ。工事が進めば経費が膨らむ可能性もある」と批判。
 新空港線と同様に大阪で進む「なにわ筋線」の建設プロジェクトについて、運行時間が5分から9分しか短縮できないのに、経費は当初3300億円から約2倍6425億円にもなっていると指摘。
 「都市交通にいま求められているのは、運行の安全やバリアフリー化、豪雨や地震などから駅を守る対策だ。国が補助するのなら、こうしたところではないか」と力説。「道理のない新空港線はあり得ないという声を上げていきましょう」と呼びかけました。
 会場から6人が発言。清水菊美大田区議団長は閉会挨拶で「新空港線ストップのために、来年の大田区議選で5人の大田区議団を6人に躍進させてほしい」と訴え、大きな拍手に包まれました。

参加者の感想から
〇多摩川線の利用者ですが東急蒲田駅の乗り換えが不便になる。8両編成が通過すると、踏切が閉じられ住民が困ることは間違いない。住民が不便になるために税金を支払うのは理不尽です。
○問題点の共有としてよかったと思います。今回は「公共とはなにか」という問題意識を強く持ちました。
○とてもいいタイミングのシンポジウムでした。住民運動が大切です。他力本願でなく自分で運動しなくては、コツコツと。
○共産党、本当に期待しているので頑張っていただきたい。

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