原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分地の選定をめぐり、国が東京都の小笠原村・南鳥島で調査の第1段階となる「文献調査」を実施することについて小笠原村に申し入れた問題で、日本共産党の小池晃、山添拓両参院議員は6日、資源エネルギー庁から聞き取りを行いました。同党の大山とも子都議が同席し、無所属の小笠原村議が現地からウェブで参加しました。

小笠原村の渋谷正昭村長は申し入れに対し、「村民に丁寧な説明を行ってほしい」と要望し、自分としては「説明会等における村民や村議会の意見などを踏まえながら判断してまいります」と述べています。村民説明会を3月14日(父島)、同15日(母島)に開き、「高レベル放射性廃棄物や地層処分とは何か」「文献調査とは何をするのか」などについて説明するとしています。
小池、山添両氏らはなぜ南鳥島を選んだのかと質問。資源エネルギー庁の担当者は、政府が調査対象の有望地を色分けして示した「科学的特性マップ」で、「好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高い地域とされている」ことに加え、「全島が国有地」であること、「長年にわたり国策に協力していただいている」ことだと説明。さらに「核のごみ」を船で輸送することから、処分場が海岸から近い島は「輸送面で好ましい」と述べました。
「核のごみ」は、使用済み核燃料から再び燃料として使えるウランやプルトニウムを取り出す過程で出る廃液と、溶かしたガラスを混ぜ合わせて固めたもので、「ガラス固化体」と呼ばれます。青森県にある日本原燃の使用済み核燃料の再処理工場と茨城県にある日本原子力研究開発機構の再処理施設で、計約2500本が一時的に保管されています。
「ガラス固化体」そのものの放射線量は数千万ギガベクレル、1000年後に1万ギガベクレル程度、1万年後でも数千ギガベクレルと極めて強い放射線を出し続けます。
参加者は極めて長い期間、安全に保管できるのか疑問の声が上がっている。住民に分断を持ち込むことはあってはならない。住民の声をしっかり受け止めてもらいたい」「小笠原村の漁業者だけでなく、漁場としている漁業者の声も広く聞いてほしい」と要望。
さらに「使用済み核燃料の保管場所に切羽詰まっている状況で、原発を再稼働する必要はあるのか。エネルギー政策全体の中で考えてほしい」と述べました。
「核のごみ」の最終処分については、「最終処分法」(2000年)で地下300㍍より深くに処分施設を建設し、放射能レベルが下がるまで、数万年にわたって人の生活環境から隔離することが定められています。
処分地の選定方法も同法で定められ、選定に向けた調査は3段階に分けて20年程度かけて行います。論文などの資料をもとに火山や断層の活動などを調べる「文献調査」を2年程度、次にボーリング調査などで地質や地下水の状況を調べる「概要調査」を4年程度実施。最後に地下に調査用の施設を造って調べる「精密調査」が14年程度かけて行われることになっています。調査対象の自治体には、「文献調査」で最大20億円、「概要調査」では最大70億円が交付されます。
