首都圏JRワンマン運転路線拡大 遅延常態化に対策要求

国交省聞き取りで山添氏ら 緊急時対応にも不安の声

国交省担当者に聞く山添政策委員長(前列右から2人目)と参加者=27日、国会内(「しんぶん赤旗」提供)

 JR東日本が首都圏の混雑路線で進めるワンマン運転化について、日本共産党の山添拓政策委員長は27日に国会内で、関係自治体の党議員や住民とともに、国交省担当者から実施状況や今後の計画などを聞き取り、認識をただしました。

 JR東日本は、すでに常磐線の一部や南武線でワンマン運転を導入。横浜・根岸線で2026年春から、中央・総武線、京浜東北・根岸線でも27年春から導入すると発表しています。

 今春からワンマン運転化した南武線では遅延が常態化しています。ところが国交省は、原因にワンマン化があることを認めず、「乗客から意見があることは承知している」と発言。人手不足を理由に「(ワンマン化は)やむをえない」との認識を示しました。

 参加者は、JR自身が遅延の原因はワンマン化にあると認めていると指摘。運転士が1人でドア開閉時の安全確認をしなければならないために遅延が発生するが、車掌がいないために遅延を乗客に知らせることもできない現状にあることを紹介しました。緊急時の対応について、不安視する声もあがりました。

 山添氏は「一定の乗降客がある路線でのワンマン運転導入に無理があることがあきらかになっている」と指摘。遅延の回復が運転士のプレッシャーとなれば事故につながる事にもふれ「現状を踏まえて対策を考えるべきだ。当面は車掌を乗せるべきであり事故が起きてからでは遅い」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2025年10月29日付より)

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