最賃2000円を目指そう 新宿の街をアピールデモ

 国の中央最低賃金審議会で今年度の最低賃金の改定に向けた議論が進められる中、新宿の繁華街で7月25日、最賃大幅引き上げを求めるアピールデモが行われました。

 アピールデモは、新宿区労連や東京地方労働組合評議会西部ブロックなどの労働組合でつくる実行委員会が、毎月1回、取り組んできたものです。大ガード下や新宿西口のバス停広場、歌舞伎町など、多くの人が行きかう繁華街を歩き、沿道の人がスマホで撮影するなど、注目を集めました。
 新宿駅東口の広場でデモに先立って行った宣伝では、新宿区労連の伊藤之知議長が、「10年以上前から最低賃金引き上げを求めるアピールを続けてきた。当初、掲げた目標が1500円で、東京の最賃はようやく1163円となった。昨年は50円の引き上げがされるなど、政治の場でも、最賃引き上げが大きな課題として注目されている」と主催者あいさつしました。
 伊藤氏は、新宿区労連らが7月に公表した最低生計費調査の結果、新宿で一人で暮らす女性に必要な生活費は月に約28万円、時給換算で1884円だったと紹介。「石破首相が掲げる2020年代末に最賃1500円では、とても暮らせない。いますぐ1800円に引き上げ、2000円を目指すべきだ」と強調しました。
 世田谷区からの参加者は、参院選で日本人の生活の苦しさの原因が、外国人にあるかのような議論が横行したと指摘。「働く人のうち非正規が4割いて、一時金や退職金もないのが当たり前になっている。働いたらそれなりの給料がもらえるようにすることが、私たちの手取りを増やす一番の方法だ」として、「みんなで労働組合に入って、賃金の大幅引き上げを実現しよう」とアピールしました。
 デモ行進では「最低賃金、今すぐあげろ」「目指そう最賃2000円」「まともに暮らせる賃金払え」などのコールを、街中に響かせました。

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