政治資金パーティー自主的禁止条例案

自民・都ファ・公明が否決

趣旨説明を行う大山とも子都議=6日、都議会本会議(しんぶん赤旗提供)

 東京都議会は6日の本会議で、都議会自民党の裏金問題を受けて日本共産党、立憲民主党、ミライ会議、「自由を守る会」、グリーンな東京、生活者ネットの6会派が共同提出した、政治資金パーティーを自主的に禁止する政治資金倫理条例案を、自民党、都民ファーストの会、公明党などの反対多数で否決しました。(関連記事)

討論に立つ白石たみお都議=6日、都議会本会議(しんぶん赤旗提供)

 自民、都ファ、公明3党はパーティーを温存する「政治倫理条例」案を共同提出し可決。共産、立民、ミライ、自由、グリーン、ネット、維新などは反対しました。

 共産党の大山とも子都議が政治資金倫理条例案の趣旨説明を行いました。大山氏は議論の焦点が(1)条例検討の発端となった都議会自民党の裏金問題という中心課題に絞り込むのか、あれこれの課題の一つにすぎないものにするのか(2)裏金問題の再発防止へパーティーの自主的禁止に踏み出すのか―だと力説。「この2点が共産など6会派案と自民・都ファ・公明案との決定的な違いだ」と強調しました。

 都ファ、公明がパーティーを「法的に認められている」として温存したことに対して、「事実上、形を変えた企業・団体献金であるパーティー券は、今回の裏金問題のように不正の温床になりやすく、法改正の議論テーマになっている」と指摘。都議会自民党元幹事長の参考人招致での発言、裏金16都議の文書回答と元同会派事務局長の文書回答に触れ「矛盾が広がり、疑問がふくらむばかりだ」として、パーティーの自主的禁止が不可欠だと述べました。

 大山氏は、ハラスメント禁止など包括的な倫理条例については「少数会派、1人会派も入れ、時間をかけて丁寧に検討を進めるべきだ」と強調しました。

 白石たみお都議は討論で、自民・都ファ・公明の条例案について、前文で裏金問題当事者の都議会自民党に触れず、5日午後に突然「条例施行前の行為には適用しない」との文言を盛り込んだと指摘。「政治資金パーティー温存条例で、真相解明にふたをする裏金自民免罪条例だ」と批判しました。

(「しんぶん赤旗」2025年6月7日付より)

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