都議選激戦 千代田区(定数1) 木村正明予定候補(新)

ボール投げできる街へ

訴える木村正明予定候補=5月(しんぶん赤旗提供)

 東京都議選千代田区(定数1)で日本共産党は、同区議を9期務めた木村正明さんが立候補します。他に、都民ファースト現職と自民、再生、無所属の新人が立候補予定。大企業のもうけ優先の小池百合子都政を支える都ファ・自民か、それとも住民の暮らし優先の政治を訴える日本共産党か、これが対決点です。

 5月中旬。御茶ノ水駅近くの高層ビル前で、木村予定候補は支部メンバーらと宣伝しました。小池都政が規制緩和や税優遇で進めた大型開発が、住宅価格と家賃高騰につながっていると指摘。「中古マンションで2億円の物件が登場した。これでは庶民が住めない」と語り、小池都政の規制緩和を抜本的に見直すなどの共産党の政策を紹介しました。さらに、同区に中高生がボール投げできる公園が一つもないことにふれ「ゆがんだ街づくりの影響です。子どもが思いっきり遊べ、安心して住み続けられる街を一緒につくりましょう」と呼びかけました。

 木村予定候補は、区議時代から住まいの問題で多くの相談を受けてきました。転居が必要だけど新たな住宅が見つからないなど内容はさまざま。区議をやめても相談を受けられるよう、最近、宅地建物取引士の資格を取得しました。木村予定候補は言います。「私の訴えは一般的な話ではありません。具体的に『この人が住み続けられるように』という相手がいます」

 同区で不動産会社を営み、長年、低所得者の入居先探しを手伝ってきた女性は、現在の家賃高騰では「相談を受けてきたような人が、住める家がなくなっている状況でしょうね。公的な住宅をもっとつくることが大事だと思います」と話します。「木村さんは『住まいは人権』の考えで活動してきた人。それを、どんどん訴えてほしい」とエールを送ります。

 選挙に向けて街中では、都ファ現職と自民新人が競い合うようにポスターを張り出し、地域行事に顔を出す姿が頻繁に目撃されるなど活発に動いています。ただ都ファ現職は自民・下村博文元衆院議員の元秘書、さらには無所属新人も前回は自民公認候補で、真の対決点はありません。2019年と22年に共産党が同区議会で提案した、子どもの遊び場整備を推進するための条例案に、自民と都ファは反対しており、子ども置き去りの街づくりの姿勢も一緒です。

 木村予定候補の演説は、国民の関心が強い消費税減税から始まります。「一律5%減税は平均的な世帯で年12万円の減税で最も効果的な物価対策です。大企業減税と富裕層優遇税制にメスを入れれば財源はあります」。共産党の値打ちを語り、参院選での躍進もめざして訴えています。(前野哲朗)

(「しんぶん赤旗」2025年5月30日付より)

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