校則から補聴器まで

東京都議選(6月13日告示、22日投票)の町田選挙区(町田市、定数4)で、3期目をめざす日本共産党の池川友一都議は有力8~10人との大激戦です。
自民党の現職は、都議会での裏金づくりが発覚。支持者からは「腐っている」「おきゅうを据えたい」と批判の声が上がります。官民合計4000億円といわれる町田駅前再開発や「多摩モノレールの延伸」ありきの経済効果を訴え、大型開発の政治に無反省。元選手としてサッカー人気にあやかるために必死です。
立憲民主党は、新人女性候補の押し上げで4月に野田佳彦代表を招いた決起集会を300人超で開催。現職から交代する公明党、都民ファーストの会、国民民主党、石丸新党(2人)の各党は連日の駅前宣伝とSNS更新、有権者の訪問などで票の掘り起こしを狙います。
今年1月から市内の小中学校で順次始まった給食費無償化をめぐり、自民、公明、都ファは小池都政与党の「実績」だと宣伝しています。しかし与党は共産党提出の給食費補助条例案や、無償化を求める都民の請願・陳情に反対してきました。共産党の池川都議は「変えてきた。みんなの声で―あなたの困ったから始める」をスローガンに、自らの豊富な実績を強調。政策ビラで事実に基づいた真の実績を広げようと取り組んでいます。
他にもこの数年間で、▽ツーブロックの髪形を禁止する理不尽な校則ゼロ▽「痴漢ゼロ」を政治課題にして都が痴漢根絶プロジェクトを開始▽高齢者シルバーパスの4割値下げ(10月から)▽補聴器助成の開始▽高校授業料の無償化▽第1子からの保育料無償化(9月から)▽18歳までの医療費助成―などを実現。さらに公共交通費の「子ども料金」の18歳までの拡大や、都県境でのシルバーパスの適用などを政策に掲げ、対話で出された要望に応えます。
4月22日の鶴川駅前宣伝では、演説中の池川都議に女性(82)=鶴川在住=が話しかけ、「耳が遠くなり補聴器が必要。補聴器助成を実現してくれて本当にありがたい」と述べ、「共産党がんばって」と激励しました。
池川都議の得票目標は3万5000票。池川都議事務所の松村亮佑所長は、すでに他党が「現職の池川さんなら大丈夫」と切り崩していることを警戒します。「鍵は“私も池川さんと変える”と、自分ごとで実績・政策を有権者に届けてくれる党員・支持者がどこまで広げられるかだ」といいます。
地域の各支部では「500万要求対話」に取り組んでいます。ある地域では、市議とともに公園で物価高騰へのシールアンケートを行い、120人と対話して池川都議の支持を広げました。古橋良恭党町田地区委員長は8割の支部が立ち上がっているとして、「対話の土台はある。支持拡大の飛躍をつくり出していきます」と力を込めました。(日隈広志)
(「しんぶん赤旗」2025年5月16日付けより)