都民の要求実現さらに

東京都議選練馬区は定数7を、日本共産党の、とや英津子予定候補(61)=現=をはじめ有力14氏が争う激戦となっています。「定数7をその倍の有力候補で争う史上かつてない大激戦になる」こう指摘するのは大村英喜・党練馬地区委員長です。
自民党は裏金疑惑が浮上している現職の2氏を擁立。都民ファーストの会は現職2氏、公明党は現職1氏、立憲民主党は現職と新人の2氏、東京維新の会も候補を擁立しました。新たにれいわ新選組と参政党、国民民主党、石丸伸二・前広島県安芸高田市長が設立した地域政党「再生の道」が候補を擁立。ほかに自民の1氏が立候補を予定しています。
自民党の各候補のビラなどには、政治資金収支報告書の不記載問題について謝罪や説明は一切ありません。問題をできるだけ大きくしないようにしています。とや予定候補は「諦めずに参考人招致などを求め裏金問題の真相解明と再発防止のために全力をあげたい」と訴えます。
これまで都議会に議席を持たない党派の候補者が現れたことで有権者の行動の変化も出ています。とや予定候補の大泉学園駅前での宣伝では、「赤旗」日曜版読者の女性(74)が「前回は共産党を応援したけど今回はれいわに入れる」。区内では他党派が党のポスターを張っている家を訪ねて支持を訴える例もあるといいます。
区民からは、都庁舎に映像を映すプロジェクションマッピングやお台場の巨大噴水計画など都政の無駄遣いへの怒りの声も上がっています。とや予定候補の街頭宣伝で声援を送った年金生活者の男性(79)は「福祉や暮らし、格差をなくすためにお金を使ってほしい」。演説に耳を傾けていた女性(77)は「とやさんは子どもの将来や教育に熱心で実績がある」と推します。
党都議団は、野党を結集する要の役割を果たし、学校給食無償化やシルバーパス個人負担軽減、痴漢ゼロを都の課題にするなどの実績を積み上げてきました。
とや予定候補は「英語スピーキングテストの反対を他の野党に働きかけると乗ってくれるようになったことは大きな変化です」と話します。「共産党が大きくなれば都民の要求を実現できる力があることをもっと多くの人たちに知ってもらえるよう訴えていきたい」
昨年の衆院選比例票では、共産約2万6100票に対し、自民は8万票、公明3万票、立民7万5800票、維新2万6900票、国民5万7100票。前回の都議選では、とや予定候補は3万2900の得票を得て3位で当選しましたが、現状では定数からはみ出る恐れがあります。地区委員会では、とや予定候補再選のため4万8千の得票を目指し、党練馬区議や支援者らとともに街頭宣伝やシールアンケートでの対話を通して党都議団の実績と政策を広める取り組みを強めています。(原 千拓)
(「しんぶん赤旗」2025年5月13日付より)