外苑再開発 超党派議連の吉良氏が追及

JSCがラグビー場財産処分申請

外苑再開発国会議員のヒヤリングで質問する吉良氏(正面前列左端)=4日、東京都千代田区(「しんぶん赤旗」提供)

 大量の樹木を伐採し超高層ビルを建設する神宮外苑再開発(東京都新宿区・港区)で、秩父宮ラグビー場の移転・建て替えに必要な財産処分の認可申請を、独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)が7月31日に文部科学相宛てに行っていたことが明らかになりました。

 超党派の外苑国会議連が4日に行ったヒアリングで、日本共産党の吉良よし子参院議員の追及に大西啓介JSC理事が答えました。開発は新たな局面を迎え、今後、文科相の対応が問われることになります。

 外苑再開発は、三井不動産やJSCなど4者が都と一体で進めています。神宮球場とラグビー場の位置を入れ替え、190メートル級の超高層ビルを建設します。ラグビー場の移転・建て替えは財産の処分にあたり、独立行政法人通則法で主務大臣の認可が必要。7月には石川幹子東京大学名誉教授ら建築・環境などの専門家が、申請を認可しないよう文科相宛てに要請し、署名運動も広がっています。

 ヒアリングで吉良氏は、敷地入れ替えの際の資産評価について、三井不動産の言いなりでなくJSCとして独自の評価を行う必要性を強調。各党議員や参加した住民は、JSCがこれまで申請した事実を明らかにせず、資産評価の内容を説明していないことを厳しく批判しました。

 ヒアリングには超党派の都議会議連の都議が同席。共産党から山添拓参院議員、尾崎あや子、田中とも子、原田あきらの各都議が参加しました。

(「しんぶん赤旗」2025年8月6日付より)

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