一緒に政治動かそうよ

東京都議選北区(定数3)では、日本共産党の前区議、せいの恵子候補(51)が曽根肇都議(7期)の議席引き継ぎに挑戦します。
有力5氏が立つ見込み。せいの氏のほか、昨夏の都議補選で初当選した都民ファーストの会の現職、5期務める公明の現職、区議選で上位当選する自民新人、日本維新の会の新人の激戦です。
街を歩くと、白地に赤と青のポスターが目を引きます。自民党候補と公明党現職の、似たデザインのポスターを隣り合わせて張り出しているのです。自民候補のポスターは、裏金疑惑の高木啓衆院議員との2連です。これらのポスターで通りが埋められた商店街もあります。
「しんぶん赤旗」読者宅に、公明党の支持者が2人組で訪れてくる例も。共産党を支持しているからと断っても「赤旗はうそばかり」「せいのさんは何もしない人。ぜひ公明現職を」とデマを流し、切り崩しをはかっています。
維新の候補はブログに「高齢者ばかりに目が行く都政に風穴を開け、現役世代の涙を拭う政治を実現したい」と投稿しました。
福祉の第一線で働いてきた、せいの氏は「暮らしの苦しさを世代間の対立にしない、皆で変えたい」と訴えます。区議会では、ヤングケアラーへの支援、学校や区庁舎での生理用品の配備などを実現してきました。「議員の役割は現場の声を議会に届けること。私じゃなくてあなたが政治を動かすんです」
都や国が誘致する再開発が投機を呼び、都内の住宅価格を押し上げています。関東有数の飲み屋街のある赤羽駅東口にも、高層マンション建設計画がたちあがり、地元の大問題になっています。小学校の移転や商店街一掃につながりかねないと、住民は3000筆を超える署名を区長に提出しました。共産党は「誰もが住み続けられる東京に」と、都議選で市街地再開発計画の見直しを掲げています。
勇退する曽根氏の知名度が高い一方、せいの氏の立候補を知らない後援会員も多く、地区は街頭での集中宣伝や要求対話の取り組みを強めています。独自の要求シールボードなどで対話する支部もあります。
赤羽駅東口では、青年党員を中心にライブのような新しい“音楽街宣”を始めました。ドラムビートに足を止めた人が、自分の言葉で語る参加者や、せいの氏のスピーチに聞き入ります。「一緒にやろうよ」。呼びかけが街頭に響きます。(林直子)
(「しんぶん赤旗」2025年5月10日付より)