環境壊す神宮外苑再開発

「人々の権利」いま一度 スポーツ愛好者の集い

 日本共産党の全国スポーツ後援会などが主催した、都議選・参院選勝利に向けたスポーツ愛好者のつどい(4月29日)では、市民スポーツの現状などが浮き彫りになりました。原田あきら都議の報告要旨を紹介します。

スポーツ愛好者の集いで報告する原田あきら都議=4月29日(しんぶん赤旗提供)

 日本共産党都議団は災害級の猛暑だった2018年夏、公立小中学校、都立高の体育館にエアコン設置の要望を出し、条例提案や質問も行いました。当時設置率は10%以下。都はその年末に設置を決めました。都議団の大きな成果です。

 日本の平均気温はこの100年で1・3度上昇し、東京は3度上昇しています。海沿いの超高層ビルによって内陸に風が入らないヒートアイランド現象が要因の一つです。都の異常な再開発事業の結果です。

 都内はこの10年で100メートルを超える超高層ビルが137棟建ち、近年は2、300メートル級も珍しくありません。その象徴が神宮外苑再開発です。この開発で4万7千トンのCO2を排出します。森林で回収するには、樹齢40年の杉林が新宿区3個分必要です。

 東京は30年までに2000年比で50%のCO2削減目標を掲げますが、現在の進捗(しんちょく)率はたった4%。小池百合子知事は海外で調子よく宣言しつつ、逆行することばかりしています。

 神宮外苑の創建の趣旨は「公衆の優遊」です。国民がゆったりと楽しむ憩いの場がその趣旨です。当時、国がそれを約束させ、明治神宮に市価の半額で土地を払い下げました。

 三井不動産や伊藤忠商事がその趣旨を踏みにじり、草野球場、フットサル、ゴルフの打ちっ放し、テニス場などゆったりスポーツできる場をなくしてしまう。都と資本の暴走に歯止めをかけないといけません。神宮外苑は、貴重な木々やスポーツを守るとともに、東京の街づくり、民主主義を守るたたかいでもあります。

(「しんぶん赤旗」2025年5月7日付より)

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