「共闘候補実現しよう」 初の選考委員会を開催

都知事選
 都知事選で市民と野党の共闘候補を擁立しようという第1回「候補者選考委員会」が8日、都内で開かれました。各地で都政を変える運動に取り組む人たちや、市民団体のメンバー、野党代表らが一堂に介し、出席者が共闘候補実現への決意を表明しました。

野党各党「積み上げた共同実らせる」
 選考委員会は、宇都宮健児(2020年都知事選候補者)、前川喜平(元文部科学事務次官)、浜矩子(都政転換呼びかけ人会議・同志社大名誉教授)、福山真劫(総がかり行動実行委員会)、菱山南帆子(市民連合)の5氏が呼びかけたものです。
 この日の会議は、呼びかけ人と政党代表によるあいさつまで、メディアに公開されました。
 宇都宮氏は、「前回都知事選をたたかうなかで市民と野党の共闘が高まり、翌年の都議選、衆院選での野党の前進につながった。自民党の派閥の裏金問題で国民の批判が高まる中で、2月の前橋市長選では野党共闘候補が、自公が推す現職に圧勝した」と強調。「都知事選は国政にも大きな影響を与える。市民と野党の協力で、強力な候補者を押し立てて、選挙をたたかう体制をつくろう」と語りました。
 前川氏は、「都民、国民がいま一番求めているのは、金権政治からの決別だ。小池知事は8年前、自民党との対決姿勢を打ち出して人気を得たが、次第に地金が出てきている。金権政治からの決別、過去の歴史の直視、平和と人権を大事にする。こういった問題をめぐって、小池都政に代わる都政が絶対に必要で、そのためにみなさんが一堂に会したことは大きな意味がある」と語り、「党派を超えて、小異を捨てて大同につき、みんなが一つに推せる候補をみんなで議論して決めていこう」と呼びかけました。
 立憲民主党の手塚仁雄都連幹事長、日本共産党の小池晃書記局長が政党を代表してあいさつしました。
 会議には、日本共産党、立憲民主党、社民党、生活者ネット、緑の党、新社会党の各党に加えて、「革新都政をつくる会」などの市民団体の代表が参加しました。
 会議終了後、手塚氏が話し合いの概要をメディアに説明。「東京においては2016年の都知事選以来、前回の都知事選はもとより、各首長選挙でも、共闘の実績を積み上げてきた。この間につむいできた市民と野党の信頼関係を結集させる形で、都知事選も対抗馬を擁立して闘っていこうという、重たい確認を今日はさせていただいた」と表明し、次回3月8日の会議に向けて、この日に立候補を打診しようと出された相手への働きかけなどを進めるとしました。手塚氏は、れいわ新選組と、都議会会派のミライ会議にも、選考委員会への参加を打診しており、「今日については、欠席との話があった」と明かしました。
 また、会議終了後に開かれた記者会見で、共産党の小池氏は「小池知事は自民党との一体化を強め、『大企業ファースト』の姿勢で、都民の願いに背を向けている。このように市民と野党が一堂に会して、都知事選をたたかう議論が行われたことは画期的で、日本共産党は都政転換に力を尽くす」と語りました。

共通の旗印しっかりと
日本共産党 小池晃氏

 選考委員会を呼びかけていただいた5氏に心から感謝したいと思います。
 都知事選は、都政とともに国政にも重大な影響を与える。学校給食の負担軽減、神宮外苑再開発見直し、羽田空港新ルート反対などで、政策と運動の一致点が広がっている。共通の旗印をしっかり立てて、金権腐敗と無縁で、憲法を守る都知事を実現しよう。
 この間の都内の首長選挙では、次々と市民と野党の共闘で新しい首長を誕生させてきた。
 積み上げてきた市民と野党の共闘と信頼関係を都知事選で実らせ、都政を変える決意で頑張りたい。

共闘の条理で汗を流す
立憲民主党 手塚仁雄氏

 都知事選の候補者選びはややもすると、告示が目前になるなかで、野党の幹部が協議して、決めるような形になってきた。
 今回、都政の課題に取り組む各団体の人たちが声をあげていただいて、一堂に会して、誰でどういう政策でたたかうかという話し合いを持てるのは画期的な機会だ。
 この間、積み重ねてきた野党各党との信頼関係をしっかり結実させ、都知事選をたたかいたい。野党共闘の条理のため、私自身も汗をかきたい。