米軍側報告書入手していた 共産党議員ら聴取

横田基地のPFASについて防衛省の担当者をただす(正面前列左から)平野、樋口、原、宮本、山添、吉良の各氏ら=25日、参議院会館(しんぶん赤旗提供)

発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を含む泡消火剤が米軍横田基地(東京都多摩地域)で漏出していた問題をめぐり、防衛省が2019年には米軍側から漏出事故の報告書を入手していたにもかかわらず、隠蔽(いんぺい)していた事実関係が25日、明らかになりました。

日本共産党の宮本徹衆院議員・東京比例候補、吉良よし子、山添拓両参院議員、樋口まこと衆院東京18区候補、平野よしたか22区候補、原純子都議、関係市議らが行った聞き取りで、防衛省の担当者が報告書入手の事実を認めました。

また、これまで公表していた6件の漏出事故の他に、昨年6月にも泡消火剤が漏出していた事実を認めました。防衛省は「この時漏れた泡消火剤はPFASを含んでいない。漏出量は確認できていない」と説明しました。
防衛省は6月29日、共産党国会・地方議員の聞き取りで、10~12年に3件のPFAS漏出があった事実を認めたものの、「事故の報告書を米側から入手したのか」と繰り返し質問されても、答えませんでした。

しかし、防衛省は今回の聞き取りで「漏出について18年の報道を受け、19年1月に報告書を入手し米側に照会した」と回答。6月時点での説明が虚偽だったことが判明しました。
宮本氏らが「隠蔽ではないか」と追及すると、防衛省は「報告書の入手状況(をどう説明するか)について米側と調整していた」「省内での情報共有が遅れ、提供が遅れた」と弁解。「得られた情報は速やかに提供すべきだった。反省を踏まえ対応する」と述べました。 

(「しんぶん赤旗」7月27日付より)