運動で街づくり転換 革新都政の会が学習会

革新都政をつくる会の学習講演会で講演する岩見良太郎・埼玉大学名誉教授(正面左)=7日、東京都千代田区(しんぶん赤旗提供)

来年夏の東京都知事選で都民の声が届く都政への転換をと「革新都政をつくる会」は7日、連続学習講演会「小池都政と東京大改造」を千代田区で開きました。

岩見良太郎・埼玉大学名誉教授が講演。小泉政権の「都市再生」と石原都政の「環状メガロポリス構想」が地域を限定して容積率を2倍以上に緩和するなどの規制緩和を行い、超高層ビルを乱立させたこと、安倍政権が東京・大阪などの巨大都市圏をリニア新幹線で結び、世界中から人・モノ・金を呼び込む国土づくりを計画したことを指摘しました。

小池都政の都市づくりについて、これまでの「成長戦略」の行き詰まりや地球環境危機による制約を受けながら、「『環状メガロポリス』を受け継ぎ、地域の拠点開発を図るものだ」と強調。住民生活の中心となっている商店街をつぶして幹線道路と高層ビル建設を進める板橋区大山駅前再開発や、スポーツ施設を入れ替え大量の樹木を伐採し超高層ビルを造る神宮外苑再開発の事例を紹介しました。

岩見氏は「超高層ビルによる東京大改造は大量の二酸化炭素を排出し、SDGS(持続可能な開発目標)とも両立しない」と批判。英国では超高層ビル推進から住民のコミュニティー重視への転換が始まっているとして、「都民の運動で、生活に根差した街づくりに転換を」と語りました。

日本共産党の曽根はじめ都議が、高尾山(八王子市)で圏央道トンネルの建設後、水枯れが起きていると報告し、「住民や自然保護団体が長年、警告してきた通りの事態になっている」と語りました。

(「しんぶん赤旗」6月10日付より)

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