国民も平和も守れない 「自衛隊施設強靱化」を批判

参院決算委で吉良議員質疑

質問する吉良よし子議員=24日、参院決算委(しんぶん赤旗提供)

日本共産党の吉良よし子議員は24日の参院決算委員会で、政府が進める「自衛隊施設の強靱(きょうじん)化」について、「自衛隊施設さえ守れば何とかなるかのような、国民置き去りの『防衛力強化』で国民も平和も守れるとは思えない」と批判しました。

昨年12月31日付「読売」によれば、防衛省は、高高度の核爆発などにより生じる強力な電磁波で、電子機器の誤作動や損傷を引き起こす「電磁パルス攻撃」の対策を、航空自衛隊の新田原(宮崎県)、築城(福岡県)、千歳(北海道)、府中(東京都)、那覇(沖縄県)の5基地を対象に行うとしています。

吉良氏は、対象基地を明らかにしない同省に対し、今年度予算には電磁パルス攻撃対策も含む「自衛隊施設の抗たん性(攻撃に耐え、基地機能を維持する能力)の向上」のための予算が計上されていると指摘。マスタープラン(基本計画)の策定対象は、全国約300カ所の自衛隊施設全てだとして、「読売」が報じた基地5カ所も含まれうると主張しました。

吉良氏は、府中基地には防衛相直轄の宇宙作戦群があり、電磁パルス攻撃対策の対象となりうると指摘。東京上空で核爆発を伴う攻撃を想定しているのかとただしました。

浜田靖一防衛相は「政府として万が一の事態に備え、対応を検討しておくことは安全保障上当然だ」と答弁。吉良氏は「ひとたびこの首都の上空で核爆発など起きれば、取り返しのつかない事態になりうる」として、徹底した外交努力こそ必要だと強調しました。

(「しんぶん赤旗」4月25日付より)

日本共産党YouTubeチャンネルより