都営地下鉄 全路線に女性車両を 全会一致 陳情趣旨採択

都議会公営企業委員会

東京都議会公営企業委員会は14日、都営地下鉄の全路線・全編成に女性専用車両の導入を求める陳情を全会一致で趣旨採択しました。痴漢対策の強化を求める声が都議会を大きく動かしました。

陳情は、日本若者協議会が提出していたもので、特に10~20代の女性が公共交通機関で痴漢被害にあっている現状や、「女性専用車両に乗らないと安心して目的地まで行けない」という女性が多くいることを踏まえ、女性専用車両の導入拡大を求めています。

質問する斉藤まりこ都議=14日、都議会委(しんぶん赤旗提供)

日本共産党の斉藤まりこ都議は、都内の電車・駅での痴漢・盗撮の被害と対策についての共産党都議団の調査で、85%以上の人が女性専用車両の利用を希望していると紹介。ほとんどの路線で終日導入している関西圏の例を挙げ、「全路線で終日の導入を含めて検討することが必要だ」と強調しました。

都交通局は「女性専用車両は痴漢被害を防止する一つの有効な手段」と答えました。

共産党都議団はこの間、女性専用車両の導入拡大を繰り返し求め、都交通局は3月、都営地下鉄大江戸線への導入検討を表明しています。

斉藤氏は委員会後「全会一致での趣旨採択は画期的。これを足掛かりに、さらに前進させたい」と語りました。

(しんぶん赤旗2022年9月17日付より)