地方選 高すぎる国保 下げよう 都内14万円の値上げも

2019年4月19日

共産党 1兆円公費投入を公約
今でも高すぎる国民健康保険料(税)に対し、公費負担の削減・解消を自治体に求める安倍・自公政権のもとで、連続・大幅値上げの圧力が高まっています。日本共産党は、負担は限界に来ているとして1兆円の公費投入で国保料(税)を「協会けんぽ」並みに引き下げる政策を発表しています。
 統一地方選後半戦では、高すぎる国保料(税)のさらなる値上げを許すのか、それとも公費1兆円の公費投入で抜本的な引き下げを実現するのか─が大争点です。
 国保料(税)の値上げは、都内自治体では毎年のように繰り返されています。国保加入者は、その8割近くが無職や非正規など低所得者。国保料(税)を払いたくとも高くて払えずに滞納する世帯が、6世帯に1世帯にものぼっています。そのため、保険証が取り上げられたり、保険料(税)は何とか払えても、経済的事由で医療機関にかかれず、手遅れになってしまう事例が後を絶ちません。
 ところが安倍政権は昨年4月から「国保の都道府県化」をスタートさせ、市区町村に保険料(税)の値上げ圧力をかけています。国保を運営する区市町村は、値上げを抑えたり、独自の減免措置を実施するために一般会計から国保会計への公費繰入(法定外繰入)を行っています。「都道府県化」では、これをやめさせ、「標準保険料率」(都道府県が決定)に合わせることを求めているのです。
 さらに問題なのは、「標準保険料率」自体が高齢化による給付費増などで、毎年のように引き上げられる仕組みになっていることです。そのため今後4~5年間、連続・大幅値上げになるのです。
 日本共産党が、この「料率」通りに国保料(税)を改訂した場合の負担額について、モデル世帯をおいて試算したところ、全国8割の自治体で平均4万9000円もの大幅値上げになることが明らかになりました。
 東京都の場合、国保料(税)は都が示した「標準保険料率」を「参考」に、各自治体が決めます。
 仮にこの料率通りになった場合、例えば給与年収400万円の4人世帯(30歳代夫婦と子2人)の場合、新宿区は9万9000円の値上げで、52万5000円に、府中市では都内最大の上げ幅となる14万8000円で、40万8000円になると試算されています。。

値下げの自治体も
 一方、「国保の都道府県化」のもとでも法令上、「標準保険料率」は「参考値」にすぎず、自治体に従う義務はありません。
 実際、都内で値下げに踏み切った自治体もあります。千代田区では昨年から値下げに踏み切りました。また清瀬市など都内4つの自治体が子どもの分の保険料・税(均等割)の軽減を実施しています。どの自治体も議会では、値上げを推進する自民・公明両党が多数を占めていますが、負担軽減を求める都民運動と結んだ共産党の論戦や議案提案が行政を動かしています。

国保値下げを公約
 地方選後半戦で日本共産党は国保の値下げを公約し、候補者の全員当選で実現しようと訴えています。
 今後5年かけて連続値上げを計画している江東区では、給与年収400万円、4人家族(30歳代の夫婦と子2人)の場合6万5000円もの値上げとなります。共産党は区のため込み金1231億円を活用すれば、1人年1万円の値下げや赤ちゃんにも1人年5万円かかるこどもの分の国保料(均等割)の減免ができると提案。
 さらに1兆円の公費投入が実現すれば、約20万円の値下げ(前掲の世帯)ができるとし、共産党8人全員当選で実現しようと訴えています。