【亀戸事件95年追悼会】虐殺の事実風化させぬ/江東区

1923年の関東大震災で、被災者救援中の労働組合の青年幹部らが亀戸警察署で虐殺された「亀戸事件」の95周年追悼会が2日、赤門浄心寺(東京都江東区)で営まれました。113人が参列し、境内にある追悼碑に献花しました。主催は同実行委員会。

亀戸事件の追悼碑に献花する参列者=2日、東京都江東区(web版しんぶん赤旗より

震災直後、「朝鮮人や社会主義者が井戸に毒を投げ入れた」「暴動を起こしている」などのデマが流行。被災者を救援していた川合義虎=当時21歳、日本共産青年同盟(共青)初代委員長=など南葛地域の労働組合幹部の若者ら10人が、警察に連行され、軍によって殺害されました。

また軍や警察、自警団によって数千人以上の朝鮮人や中国人が殺されました。

日朝協会東京都連合会の宮川泰彦会長は「今でいえばボランティアをしていた人たちを、権力の側は暴動を起こすといって虐殺した。災害ではなく人間の、特に軍や警察が流したデマで命を落としたという事実は絶対に語り継いでいかなければ」と強調しました。

日本共産党のあぜ上三和子都議は、小池百合子都知事が朝鮮人犠牲者の追悼式典への追悼文送付を取りやめたことに触れ、「虐殺の事実を風化させる動きを見逃すことはできない。歴史の忘却を許さず、くらしと民主主義を守るため全力を尽くす」と述べました。

日本民主青年同盟の宅田葉月副委員長は、前身である共青の活動に敬意を表し「先輩たちのように青年の力で政治を前に進める」と語りました。

(2018年9月2付「しんぶん赤旗」より)