オスプレイ 「頭上で旋回、怖かった」 首都圏の空、訓練本格化

2018年7月26日

オスプレイ 「頭上で旋回、怖かった」 首都圏の空、訓練本格化
 横田基地に配備される米軍の特殊作戦機CV22オスプレイが、東京、埼玉、神奈川など首都圏の空を、わが物顔に飛び回り、訓練を本格化しています。「市街地の上で事故を起こしたら」と心配の声が広がる中、住民の力でオスプレイを監視しようという取り組みも広がっています。
 
 CV22オスプレイは2日夕、横田基地を離陸し、清瀬市と埼玉県新座市にまたがる大和田通信所、同県所沢市の所沢通信基地に初飛来し、両施設で離着陸する姿が目撃されました。米軍や防衛省からの事前通告はなく、防衛省は大和田での離着陸については「確認中」としています。住民からは、両施設での訓練が常態化するのではと、不安の声が上がっています。
 
 日本共産党の山崎美和清瀬市議は、「清瀬の住宅街の上空を飛んだオスプレイに、『自分の家の上を旋回して怖かった』『何とかしてくれ』という声が、保守系の人も含めて寄せられた。オスプレイが各地で事故を起こしていることを知っていて、心配する人が多い」と話します。
 
 横田基地には4日、奄美空港でエンジントラブルを起こして緊急着陸(6月4日)した1機が、飛来しています。これで同基地には、4月に初飛来した5機すべてが飛来しました。
 
 CV22は、横田周辺で、旋回飛行や離着陸の訓練を繰り返しています。6月28日には、神奈川県の米軍厚木基地でも離着陸訓練しました。防衛省は米軍からの情報提供として、静岡県の東富士演習場で16日から20日に、訓練を実施する可能性があるとしています。
 
 横田基地を監視する羽村平和委員会の高橋美枝子さんは、「無通告での訓練を繰り返し、やりたい放題です。米軍は、横田にすでに配備したとは言っておらず、『一時立ち寄り』だとしているのにこの状況です。配備されたら、一体どうなるのか」と批判します。
 
 日本共産党の宮本徹衆院議員、尾崎あや子、原のり子両都議、地方議員らは9日、防衛省に対して、何のための訓練かや、事前通告がないことへの説明を求めました。防衛省は「把握していない」と答えるのみでした。