江戸川区が情報公開〝拒否〟の条例
日本共産党は反対

2016年10月30日

「黒塗り文書、見るだけで1枚10円」ー。東京都江戸川区議会が27日の本会議で、住民の情報公開請求を「権利の乱用」と区がみなせば、拒否できる条例改悪案を賛成多数で可決しました。12月施行予定です。区は業務を遅らせる目的の大量請求などを排除するためとしますが、区民を情報から遠ざける内容となっています。
改悪条例は「開示を請求する権利を濫用してはならない」という乱用禁止規定を盛りこみ、請求先の区担当課と総務課長が「乱用」とみなせば開示拒否できます。
また、現行の区の情報公開は開示された文書を区役所内でみる「閲覧」は無料ですが、改悪条例では閲覧文書に黒塗りページがあった場合、黒塗りの手数料として1枚10円請求します。
「乱用禁止規定」と黒塗りに手数料を課す制度がセットになった条例は「他に例がない」と区自身が議会で認めるほどです。
区議の政務活動費を毎年チェックしている江戸川区民オンブズマン代表幹事の小林幹和さん(75)は「領収書約6000枚のうち、3000枚くらいは黒塗りがある。閲覧だけで3万円かかることになる」といいます。さらに「目的の乱用禁止と黒塗りに手数料は関係ない。一般の区民の知る権利を抑え込むものになっている」と批判します。
区議会で自民党2会派や公明党、民進党会派の4人などが賛成。日本共産党は反対しました。

(「しんぶん赤旗」2016年10月29日付より)