国の悪政から都民守れ

都議会 尾崎氏が知事に迫る

社会保障費削減の是正を 都民の福祉、暮らしを悪政から守れ

代表質問する尾崎あや子議員(「しんぶん赤旗」提供)

代表質問する尾崎あや子
議員(「しんぶん赤旗」提供)

日本共産党の尾崎あや子東京都議は8日、都議会第4回定例会の代表質問に立ち、安倍内閣の悪政から都民の福祉、暮らしを守るよう舛添要一知事に迫りました。
尾崎氏は、舛添知事が所信表明で安倍内閣と「スクラムを組んで政策を進める」としたことを批判し、実現の裏付けのない「新・3本の矢」や社会保障費削減など同内閣の是正を迫ることが必要ではないか」と追及。消費税増税を行うべきではなく、大企業・富裕層への応分の課税で社会保障財源は確保できるとし、知事の考えを問いました。
舛添知事は、アベノミクスについて「経済再生への努力を続けている」と持ち上げ、「政策の是正を迫る考えはない」と答弁。大企業・富裕層優遇税制には一言もふれずに「消費税の税率引き上げにより、社会保障財源を拡充することは避けては通れない」と断言しました。
待機者が4万3000人に上る特別養護老人ホームの整備については尾崎氏は、整備費補助の増額や整備が遅れた地域への加算などの拡充を求めました。
梶原洋福祉保険局長は、整備率が低い地域への補助加算、建築価格高騰に対する加算などを行い、今後も区市町村や事業者を支援していくと答えました。
尾崎氏は、待機児童解消に向けた保育所の整備についても用地確保策の拡充を要求。国有地借地料の減額を国に求めるべきだと述べました。
梶原局長は、保育所についても都有地の減額貸し付け、国有地・民有地の借地料補助などを独自に行ってきたと答弁。国有地借地料の減額も国に対して求めていると答えました。

新国立に負担の理由なし

日本共産党の尾崎あや子東京都議は8日、都議会本会議の代表質問で、2020年東京五輪の主会場となる新国立競技場の整備費のうち都が448億円を負担すると国に約束したことを批判し、舛添要一知事に財政投入をやめるよう迫りました。
尾崎氏は「都は都立競技施設を8カ所も整備し、そのために2452億円も負担する計画になっている。その上、なぜ新国立競技所の整備費まで都が負担しなければならないのか」「法的根拠のない負担を(都が)約束するのはおかしいではないか。なぜ本体整備費の4分の1が都の負担なのか」と迫りました。
尾崎氏は、物価上昇や消費税増税でさらに都の整備費負担が増える可能性を指摘。「五輪を理由に課題な税金が投入され、都民施策が犠牲にされることがあってはならない」と主張しました。
舛添知事は「新国立競技場は国が責任をもって整備を進めることが基本」としながらも「大会後にもたらされる多大な便益を踏まえ、財政負担について決断した」と答弁しました。
中嶋正宏オリンピック・パラリンピック準備局長は、国施設に対する地方自治体の負担例を「承知していない」と答え、地方財政法に基づく「国直轄事業の考え方に準拠」したと答弁しました。
尾崎氏は再質問に立ち、「国立施設を整備すれば、地域に便益をもたらすのは当然であり、特に新国立競技場の整備費を負担する理由にならない」と批判しました。

(「しんぶん赤旗」2015年12月9日付より)