足立区政と日本共産党(下)

特養ホーム・学校給食・認可保育園…

区民要求 実現する力

 日本共産党区議団は、自民・公明・民主などの「オール与党」区政と正面から対決してきました。「戦争立法」など安倍政権の暴走政治から区民を守ると主張しているのは共産党だけです。
 現区政は区内在住の18歳から26歳までの名簿を住民基本台帳から抽出して自衛隊に閲覧させています。集団的自衛権の行使容認が閣議決定された直後、若者宅に自衛官募集のダイレクトメールが届き、「赤紙が来た」の声があがりました。
 「徴兵制を連想した」と同区在住の女性(73)。「勧誘がいつ強制に変わるか、孫のことを思うと本当に怖い。〝まさか〟という人もいますが、区が先取りしている現実を直視すべきです、区政の問題が、今まさに地方自治体の選挙で問われています。戦争する国づくりはいやだという方は、こぞって共産党へと訴えたい」

学校統廃合追及

 共産党区議は区民の運動と結んで、特養ホームを3年間で1000床の増設を実現。災害時の第一次避難所に指定されている小中学校の統廃合計画を、区が強行しようとしていることにも、「避難所の保障は命の問題」と区の姿勢を追及しています。
 足立区の学校給食は、ニュース番組で「おいしい給食」と報道されるなど、全国から注目されています。
 しかし今、学校給食をめぐって、区民の間に不安が広がっています。東日本大震災後、23区の大半が実施している食材の放射能検査を現区長がかたくなに拒絶。検査の実施を求める約1万人分の陳情署名にも区長は耳を貸しません。さらに、「おいしい給食」の要である栄養士には、区の正規職員が1人もいないのが現状です。
 共産党は「安全でおいしい給食を守るためにも、栄養士全員を正規職員として雇用し、放射能測定を実施すべきです」と繰り返し求めています。

提案権使い対案

 共産党区議団はこの4年間で、議案提案権を使って、認可保育園の増設を盛り込んだ予算修正案など16の条例案・予算修正案を対案として提出してきました。他方、自民・公明・民主・無所属は、区長提案に100%賛成。共産党の議席は、区民要求を実現する立場で区政をチェックするために、なくてはならない議席です。
 足立区は、戸籍事務などを民間企業に外部委託しました。東京法務局や東京労働局から法令違反と指摘されました。共産党区議団は国会議員団と連携して外部委託の一部を撤回・直営にもどさせて、委託経費2億円を節約させました。
 区職員を40年以上務めた男性(70)は「長い経験を必要とする責任の重い仕事を、気軽に外部委託する姿勢が許せない」と怒ります。契約中止と税金返還を求めて約1400人の区民が起こした住民監査請求にも参加した男性。「自民・公明は認可保育園増設や国保料軽減、学校統廃合中止を求める陳情に反対し、介護保険料値上げを押しつけた。区の財政は健全で巨額。区民に顔を向けていれば、こんなことはできないはず。共産党が伸びるしかない」  (おわり)

(「しんぶん赤旗」2015年5月9日付より)