衆院予算委 田村委員長、首相に迫る
日本共産党の田村智子委員長は2日の衆院予算委員会で、イランに対する米国とイスラエルの先制攻撃は明白な国連憲章違反だと厳しく非難し、高市早苗首相に対し、攻撃の即時中止を両国に求めるよう迫りました。高市首相は両国を一切批判しませんでした。(論戦ハイライト)

各国の主権の尊重と武力行使の禁止は国連憲章・国際法の大原則で、武力行使が認められるのは国連安保理決議がある場合と自衛権の行使に限定されます。田村氏は、今回の攻撃はいずれにも該当せず、イスラエル自身が先制攻撃だと認めていると指摘。「主権国家を先制攻撃し、国家体制を転覆させることが認められれば、戦後の国際秩序は崩壊する」と警告し、日本政府の認識をただしました。
高市首相は「自衛のための措置なのかも含め詳細な情報を持ち合わせていない。わが国として法的評価は差し控える」と答弁。先制攻撃を批判しませんでした。茂木敏充外相は「イスラエルは国連憲章と国際法にのっとり軍事行動を行っていると述べ、米国とイランは(自衛権を定めた)国連憲章51条に基づいて行動していると述べている」などと説明。田村氏は「アメリカとイスラエルの代弁のようだ」と批判しました。
田村氏は、「イランの核開発が許されないのは当然だが外交で解決すべき問題だ」と述べ、実際、イランと米国は協議のさなかにあったと強調。仲介国のオマーンが、国際原子力機関(IAEA)の査察の全面的受け入れにイランが同意し、協議が建設的に進んでいると発信した直後の先制攻撃だったとして「米国に対し、攻撃を中止し、双方が外交による解決の道に戻るよう働きかけるべきだ」と求めました。
茂木氏は「(両国の協議には)相当な隔たりがあるというのが多くの国の認識だ」などと主張しました。田村氏は、隔たりがあれば先制攻撃していいとなれば外交など成り立たないと批判し「先制攻撃を行った側を批判し、その攻撃中止を求めず、どうやってこの戦争を止めるのか」と反論。「子どもを含む民間人が今も犠牲になっている。中東地域に戦争を拡大することを何としても防がなければならない」と強調しました。
首相は「中東地域の平和を取り戻すための精いっぱいの努力をする予定を組んでいる」などと弁明。田村氏は「結局、一切先制攻撃を批判できない。極めて重大だ」と批判しました。
さらに田村氏は、物価高騰を上回る賃上げは政治の責任で直ちに可能だと主張。上場企業が自社の株を買い株価をつり上げて株主のもうけを増やす「自社株買い」がこの10年で3・8倍に急増し、行き過ぎた株主還元は、業績好調でも人員を削減する「黒字リストラ」まで引き起こしていると告発し、禁止されていた自社株買いを解禁するなど新自由主義を推進してきた歴代自民党政権の責任を追及するとともに、自社株買いの規制に踏み出すなど、労働者への分配を促す政策に転換するよう求めました。
(「しんぶん赤旗」2026年3月3日付より)

