都立高校入試の合否判定に活用するために都内公立中学3年生を対象に昨年11月23日に実施された「英語スピーキングテスト」(英スピテスト)で、難聴の生徒に使われた補助冊子の記述が、音声による出題内容と異なるミスがあったことが分かりました。入試への活用中止を求める教育専門家や保護者、都議らが7日、都庁で開いた記者会見で明らかにしました。

保護者ら 入試活用中止求める
テストでは聴覚障害があり、音声の聞き取りが難しいと事前に申請した生徒は、音声による質問を文字化した「補助冊子」も使用して解答できる「特別措置」が受けられます。
都議らによると、都議会議連と市民団体が行った独自アンケートに、タブレットから流れる出題音声を聞きながら、補助冊子も併用して受験した生徒から、音声と文章が異なっていたとの訴えがありました。その後の調査で、同様のミスが複数校であったことが確認されました。
さらに、受験した当日に再試験と言われた生徒もいれば、保護者の問い合わせに都教委から「11月23日の結果をそのまま使うことも、12月14日の再試験を受けることもできる」と答えた事例もあり、対応に一貫性がない懸念も明らかになりました。
都教育委員会はミスを公表しておらず、英スピテストの入試活用に反対する議員連盟などが都教委などに説明を求める要請書を提出。都教委側は「ミスがあったかどうかも含め、教育委員会で報告する」としています。
議連事務局長の共産党の清水とし子都議は「テストの問題が間違っているという重大な問題と、その対応を公表もせず進めるということでは、入試の公平性、透明性、信頼性が問われる」と批判。
「入試改革を考える会」の大内裕和・武蔵大学教授は、都側がトラブルを公表しないことは人権問題で、全情報の公開と説明責任は都側にあると主張。「4年連続での試験当日のミスに加え、難聴学級の生徒に対する運営側のミスが発覚した。英スピテストの都立高校入試活用はすぐに中止すべきだ」と述べました。
保護者の会の女性は「子どもたちが日常から積み上げてきたことが、このテストでぶち壊される。まさかこんなひどいことがと思えるようなことが毎年繰り返されている。スピーキングテストを少なくとも入試で活用することはやめてほしい」と訴えました。
