『Q&Aいま「資本論」が面白い』 早稲田大前 田村委員長ら対話

学生は搾取されてる? 気候危機との関係は?

『資本論』のおもしろさをテーマに学生と対話する田村智子委員長(右から2人目)=7日、東京都新宿区(「しんぶん赤旗」提供)

 日本共産党は7日、東京都新宿区の早稲田大学前で『Q&A いま「資本論」がおもしろい』(赤本)の対話宣伝を行いました。田村智子委員長が、党新宿地区委員会や民青同盟都委員会のメンバーとともに学生らと対話。“学生は搾取されている?”“自民党新総裁でジェンダー平等はどうなる”“気候危機と資本主義の関係は”―などの質問に答えました。

 田村氏は、「搾取はあると思うけれど、よくわからない」という学生と対話。飲食店で夜アルバイトをし「次の日の講義がつらい」と話す学生に、全国チェーンの飲食業は、アルバイトやパートの賃上げよりも、株の配当金をいかに上げるかに力を注いでいることを話すと、「(大企業の)内部留保もですよね。働いている人に全然お金がまわってこない」など話がはずみ、「自民党には怒りしかない。選択的夫婦別姓や同性婚をすすめるためにがんばってほしい」と日本共産党への期待を示しました。

 他のグループも次々と対話。大企業の純利益は30年間で16倍の一方、労働者の賃金は横ばいになっているグラフを見た学生は「やば」と声をあげ、「搾取されるのは僕たちだね」と「赤本」の民青の読書会のチラシを受け取りました。

 対話のあとマイクを握った田村氏は「『資本論』は古い?」という質問に、「搾取の秘密を暴いた『資本論』は、今日に生きる内容がたくさんある」と述べ、搾取のしくみを解説する「赤本」の一部を紹介し、ぜひ読んでみてほしいとよびかけました。

 また「ジェンダー平等がどうなるか」の質問に答えるなかでは、『資本論』では、機械制大工業によって「女性が家庭から工場へ引きずり出され、苦しめられる状況を生んだが、同時に女性たちがその力を社会で発揮するという次の時代を準備していることが書かれている」と紹介。マルクスが、資本主義の害悪の告発だけでなく、資本主義そのものが未来社会を準備していることを解明したと語りました。

 気候対策の運動をしている学生は「共産党は気候変動について資本主義との関係でどう考えているか聞いてみたい」と質問を寄せました。田村氏は「気候対策はいますぐ必要。同時に人類の生存をかけて、利潤第一の資本主義のシステムを続けていいのかを問わなければならない」と話しました。

 昼休みの短時間の宣伝でしたが、留学生など3人が「赤本」を買い求めるなど、学生の注目を集めました。

(「しんぶん赤旗」2025年10月8日付より)

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