笠井氏「拉致解決の障壁に」
日本共産党の笠井亮議員は12日、衆院拉致問題特別委員会で、北朝鮮の指導者と統一協会が密接な関係にあることを取り上げ「拉致問題解決の大きな障壁になっている」と徹底調査を求め追及しました。
笠井氏は、統一協会創始者の文鮮明が生前に金日成国家主席(当時)と極めて緊密な関係だったと指摘。また統一協会系NPO(非営利団体)「未来構想戦略フォーラム」が中心となって2008年12月に開催されたシンポジウムを日本の外務省が後援していたと事案を示しました。その上で「2004年の同NPO主催の会合では、当時の外務省参与でNGO担当大使が講演している。これらは事実か」とただしました。
林芳正外相は「2004年7月13日に、早乙女光弘NGO大使が講師を務めたと同NPOホームページに記載がある」などと答弁しました。笠井氏は「外務省が、北朝鮮と緊密、親密な統一協会とズブズブの関係をつくっておいて、何が拉致問題解決か。事実関係を調べるべきだ」と主張。林外相は「関係について、確認する」と述べました。
笠井氏は、経済産業省課長や独立行政法人国際協力機構(JICA)職員、航空幕僚室長らも統一協会系NGOのシンポジウムで講演していると指摘。「行政機関と統一協会の関係について、徹底的に真相を明らかにするべきではないか」と追及しました。
松野博一拉致問題担当相は「政府として把握していない。各省庁に調査する考えはない」などと答弁しました。笠井氏は「北朝鮮と親密な統一協会との癒着関係を日本政府は断ち切るべきだ」と強く求めました。
(「しんぶん赤旗」4月13日付より)」