大川原加工機冤罪 里吉都議が代表質問で謝罪を要求
機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)を巡る冤罪(えんざい)事件で、警視庁の迫田裕治警視総監は9月30日の東京都議会本会議で「皆さまにおわびを申し上げる」と表明しました。
事件では社長ら3人が逮捕され、元顧問が勾留中に判明したがんの適切な治療を受けられず亡くなりました。不起訴を受け同社側が「違法捜査で損害を受けた」として国と都に賠償を求めた訴訟で、5月の東京高裁判決は一審判決に続き捜査の違法性を認め、1億6600万円の支払いを命令。国と都は上告断念に追い込まれました。
迫田氏は本会議で「公安部で捜査の基本を欠き、控訴審判決で違法とされた捜査を行ったことを真摯(しんし)に反省している」と述べました。
日本共産党の里吉ゆみ都議は代表質問で、警視総監の謝罪を要求。被害者が第三者機関による調査と検証を求めているのに応えるべきだと迫りました。再質問で「重大な冤罪の被害を受けた方々への謝罪はなかった」と批判し、被害者への謝罪を迫りました。
迫田氏は「議場にいる皆さま、本件捜査で多大なご心労、ご負担をおかけした皆さま、警視庁を支える都民、国民に向けたもの」と答えました。
(「しんぶん赤旗」2025年10月3日付より)