リニア地下工事 説明不十分

吉良、山添両議員が国交省聞き取り

JRはまともに答えていない
国土交通省の担当者(右)から聞き取りを行う参加者=12日、参院議員会館(「しんぶん赤旗」提供)

 日本共産党の吉良よし子、山添拓両参院議員は12日、JR東海がリニア中央新幹線北品川工区(東京都品川区など、約9・2キロメートル)で地下トンネルの本格掘進を始めたことについて、国土交通省の担当者から聞き取りを行いました。党品川区議団、沿線住民も参加しました。

 担当者は、8月25日にトンネルの本格掘進を始めたと説明。それまでの、工事による周辺への影響を確認する「調査掘進」約270メートル分と合わせて、今月4日現在で294メートルを掘り進んだとしました。

 参加者は、JR東海が本格掘進の速度を当初「1日当たり20メートル」と説明しながら、実際の掘進速度は1日当たり2メートル程度だとして「何らかのトラブルが起きているのではないか。住民に要因を説明すべきだ」と担当者に質問。本格掘進の開始についても、住民にまともな説明がなかったと指摘しました。

 担当者が「オープンハウス型(パネル展示などによる)説明会を開いている」としたのに対し、参加者は「説明会の対象者が限定されている。沿線住民全体に対する説明会を開くべきだし、聞き取りにもJRが出席すべきだ」と要求。担当者は「JR東海に要望を伝える」と答えました。

 参加者は、品川区内の河川や町田市のトンネル建設沿線で酸欠状態の気泡が発生した事実に触れ「地下室に酸欠空気が漏れれば、命に関わる。品川区も原因究明と適切な措置を求めているのに、JRはまともに答えていない」と批判しました。

(「しんぶん赤旗」2025年9月13日付より)

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