参院選で日本共産党の東京での選挙ボランティアに参加した人たちに感謝を伝えようと、同党の東京ボランティアセンターは8月28日、渋谷区で参院選&国会報告会を開きました。東京選挙区で3期目を勝ち取った吉良よし子参院議員も参加し、国会での活動を報告するとともに、政治を変える活動に日常から一緒に取り組んでいこうと語り合いました。

「違う景色」驚きの声が
同センター長を務めた大田朝子さんが選挙結果とボランティアの活動について報告しました。
大田さんは、「多くの人たちの活動で吉良さんを、6年間の任期がある6位に押し上げてもらった。吉良さんの当選に、東京のみならず、全国から『希望だ』と声が寄せられている」とあいさつしました。
日本共産党の後退や、自民公明の参院での少数化、排外主義勢力の伸長など選挙結果について報告した後、ボランティアセンターの取り組みを振り返りました。
参加したボランティア数は集計できたもので931人で、2022年参院選の745人を超えて過去最高でした。証紙などのシール貼り約3万枚、ビラ折り約6万5千枚、ポスティング4万5千枚、電話かけ903件などに取り組みました。
大田さんは「ボランティアに参加してくれた多くの人から、今回の選挙で排外主義が広がりそうなことへの危機感を聞いた。そのことに私自身、背中を毎日、押された。ここに来れば、同じ思いの人と出会えるという連帯の場ともなっていた」と語りました。
宣伝の場に一体感
街頭宣伝の場でプラカードを持ったり、チラシを配る活動について、大田さんは「会場に一体感が出て、大きな注目を集めることができた」と動画を交えて紹介。選挙後、吉良事務所にはメディアの記者から「吉良さんの周囲は、若い人が多くて驚いた。これまで見てきた共産党の活動とは、違う景色を見せてもらった」という声が寄せられたことを紹介し、「みなさんのご協力が、本当にありがたかった」と語りました。
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)での取り組みでも、自由に加工して拡散できる素材置き場をつくったり、市民の人からの応援動画を募るなど、新しい取り組みに挑戦したとして、「こうした様々な活動のおかげで、出口調査で吉良さんが、女性や無党派層で一位となる結果をつくることができた」と感謝しました。

自公少数で変化も
続いて吉良さんが登壇し、「国会の吉良事務所で、選挙結果を振り返った際も、ボランティアの人たちに励まされたという声が相次いだ」と感謝を語りました。
選挙後の国会について、自公が衆参ともに少数となったことで、普段は論戦が行われない選挙後の臨時国会でも、テレビ入りの首相との予算委員会が開催されたとして、「12年の国会で、野党の要求がこういう形で実るのは、初めての経験だ」と変化を語りました。
さらに、排外主義の勢力が伸長し、国政でも外国人差別を助長させる動きが出ている中で、「差別や分断は許さないと、多くの人が声を上げ、たたかいに立ち上がっている。それが希望だ」と強調。「せっかく自公を過半数割れに追い込んだことを、政治をより良い方向に変える機会にできるよう、みんなと取り組んでいきたい」と決意を表明しました。
集まり励まし合い
その後、参加者がグループに分かれて、選挙を振り返り討論しました。「立憲民主党の結党の街頭演説を見て期待したが、その後を見ていて主張が一貫していない。それで、各党のことを調べたら、共産党が一番、一貫していると感じて、今回、ボランティアに参加した」、「音楽を使った街頭宣伝や、サポーター祭りのような、おしゃれで足を止めやすい雰囲気があるとよいと思う」「日常的に政治のことを語れる場を、もっとつくっていきたい」など、多くの意見や感想が出されました。
各テーブルを回って議論を聞いた吉良さんは閉会のあいさつで、「ボランティアセンターが楽しかった、行ってよかったという声を多く聞けてうれしかった。政治を変えたいと思いながら、モヤモヤしている人が、集まり、励まし合う場にもなっていた。そういう活動を日常からできるよう、力を合わせていきたい」と感想を語りました。
同ボランティアセンターは、9月には、高麗博物館のフィールドワークや、気候危機をめぐる街頭宣伝、都議会の代表質問傍聴などに取り組むとしています。