都議会政倫検 元事務局長が証言 白石氏が質問
東京都議会の自民党会派が政治資金パーティーの収入を政治資金収支報告書に記載せず、都議の手元に留め置く「中抜き」を行っていた問題で、都議会政治倫理条例検討委員会は28日、元同会派事務局長の鴫原浩氏の参考人招致を非公開で行いました。
鴫原氏は、同委員会の文書質問に対する回答書(21日公表)で、不記載が発覚した2019年12月のパーティーを前にした10月21日、都議1人当たりパーティー券100枚(200万円分)が渡され、うち50枚分100万円を所定の期日までに会計担当に納めるよう、当時の鈴木章浩幹事長から「説明があった」としていました。残りの50枚については「各議員の意向に委ねるとの発言があった」「さらに追加分については、会費の半分を納入するよう指示があった」とも回答していました。
28日の同委員会で鴫原氏に質問した日本共産党の白石たみお都議によると、鴫原氏は19年10月21日の都議会自民党総会に出席したと証言。鈴木氏がパーティー券代金の取り扱いを説明し、ノルマ超過分の取り扱いについても「『ご自由にどうぞ』と言われた」とのことです。
さらに、都議会自民党が不記載の事実を認めた26人(うち現職都議16人)の他に、少なくとも現職国会議員や都議ら12人(故人を含む)が不記載だったことを示す「追加リスト」についても、鴫原氏は「都議会自民党政調会の共有サーバーに入っているのを見た」と語ったとのことです。
白石氏は「裏金づくりを『いつ誰が始めたか分からない。会派で取り扱いを説明もしていない』などという都議会自民党のこれまでの説明が、虚偽であった疑惑が強まった」と指摘。同委員会では、再招致を拒否した元都議会自民党幹事長の鈴木氏と小宮安里都議を改めて再招致するよう求めました。
(「しんぶん赤旗」2025年5月29日付より)