参院委 山添氏 米軍の管理ずさん

日本共産党の山添拓参院議員は20日、参院外交防衛委員会で、米軍横田基地(東京都福生市など)で人体に有害な有機フッ素化合物(PFAS)の汚染水が基地外へ流出した問題で、ずさんな米軍の汚染水保管を追及しました。
同基地では昨年8月と2023年1月に汚染水流出事故が発生。米軍の準機関紙「星条旗」で報道された米国国防総省監察長官報告書(4月30日付公表)は、23年1月の事故で発生した汚染水が、危険な廃棄物は安全が確保された管理区域に保管するという在日米軍指針に反して保管されていると指摘しています。
山添氏は、報告書によると、汚染水がドラム缶で野ざらしにされ、日本環境管理基準(JEGS)が求める流出防止・対応計画も策定されていないと告発。報告書について米側から説明を受けたかとただしました。防衛省の田中利則地方協力局長は「事実関係の確認を米側に行っている」と答弁しました。
山添氏は、米側の監察は23年4月に始まっていると指摘し、「米側が伝えていなかったか、日本政府が知りながら公表しなかったか、どちらかだ」と述べ、経過の報告を求めました。
日本で禁止されている猛毒のPCBを含有する変圧器の所有権を、横田基地が在日米軍指針に反して移転した問題も同報告書が指摘していることも告発。「在日米軍が自らの指針もJEGSも守らず、まともに情報提供もしない。抗議すべきだ」と迫りました。田中氏は抗議するとは答えませんでした。
山添氏は「抗議すらしない日米同盟絶対を続けていいはずがない」と厳しく批判しました。
(「しんぶん赤旗」2025年5月22日付より)