参院厚労委 小池書記局長が求める

戦時中に山口県・旧長生炭鉱の水没事故で犠牲になった朝鮮人ら183人の遺骨収集に関し、日本共産党の小池晃書記局長は20日、参院厚生労働委員会で、政府による支援を強く求めました。同炭鉱跡では、市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が、昨年から数次にわたり坑道内の潜水調査を行っています。
小池氏は、石破茂首相がこの間の国会答弁で、「可能な限り遺族に返還するのが望ましい」「どういう支援を行うべきかさらに政府のなかで検討したい」と述べているとして「どういう検討か」と質問。福岡資麿厚労相は「首相の発言を踏まえ、専門家の知見を必要とする性質を踏まえた対応を検討している。各方面の意見をうかがっている」と答えました。
小池氏は、現地で潜水作業を続けているダイバーの伊左治佳孝氏が「リスクが高く直接の調査は困難と答弁するなら、リスクを下げる作業への支援をお願いしたい」と述べていると紹介。刻む会は専門家によるプロジェクトチーム立ち上げを求めており、「やるべきではないか」と迫りました。福岡厚労相は「ご意見を集約しその後の対応を検討する」と繰り返しました。
小池氏は、厚労省の所管である人道調査室の予算が毎年ほとんど残っていると指摘。「市民がお金も知恵も出して支えている。政府が財政支援をすべきだ」と主張しました。寺院などの遺骨収集の予算だと答えた厚労相に、小池氏は「お金の使い方は内閣が決めれば変えられる」と強調し、「専門家の意見を踏まえたら財政支援も検討する余地があるということか」と重ねて質問。厚労相は「選択肢はありうる」と答弁しました。小池氏は「現地に見に行っていただきたい」と求めました。
(「しんぶん赤旗」2025年5月21日付より)