自民党都議の裏金使途 虚偽発言の疑い

都議会検討委で白石氏が追及

自民党の鈴木章浩都議(左端)のブログを示して追及する白石たみお都議(右端)=23日、都議会政治倫理条例検討委員会(しんぶん赤旗提供)

東京都議会の政治倫理条例検討委員会は23日、都議会自民党が政治資金パーティーの売り上げを政治資金収支報告書に記載せず裏金化していた問題で、2019年12月のパーティー開催時に幹事長を務め、自らも132万円の裏金をつくっていた鈴木章浩都議を参考人招致しました。

鈴木氏は自らの裏金について「企業から政党支部の銀行口座に振り込んでもらい、管理していた。全額を口座で留保していた」と説明しましたが、この発言が虚偽である疑いが日本共産党の白石たみお都議の質問で明らかになりました。

白石氏は、鈴木氏がブログ(1月25日付)で、不記載だった収支報告書の訂正内容について「不記載額の使途(1)政治資金として支出した額132万円」と述べていたことを指摘。「公式サイトで支出したと自ら説明しているのに、この場では『1円も使っていない』というのは通らない」と批判し、口座の入出金記録や領収書、会計帳簿を提出するよう求めました。

鈴木氏は「政治活動として使っていない」としつつ、口座記録については「個人情報の記載」を盾に提出を拒否。白石氏が「個人名を黒塗りすれば出せるか」と追及すると、鈴木氏は「できるかできないかを含め検討する」としました。

鈴木氏は、所属議員に1人当たり200万円分(100枚)のパーティー券を配りながら100万円分(50枚)しか納めなくてよいと「中抜き」を指示していた経緯について「前例を踏襲した」とし、「収支(報告書)に載せないことは認識していなかった」とも述べました。

白石氏は、鈴木氏がブログでパーティー券のノルマ超過分の扱いについて「会計責任者へ確認したところ、(中略)都議会自民党においては記載しない分であるとのことだったので、私の政党支部においても記載しないという対応」としていると指摘。「誰に聞いたのか」とただしました。

鈴木氏が「先輩議員と話し、どのように対応しているか確認した」と答えたのに対し、白石氏は「意図的に不記載にしていたということ。全くのうそだ」と批判。「以前からの慣行」というなら都議当選以降の12年、13年、16年、17年に開かれた都議会自民党のパーティーでも「不記載があったはずだ。いくらあったのか」と追及しました。

鈴木氏は、ノルマ超過分が生じる50枚以上のパーティー券を売ったことが「あった」と認めました。

(「しんぶん赤旗」2025年4月25日付より)

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