田中龍作氏入手 都議会自民が文書
自民党衆院議員の萩生田光一東京都連会長と小池百合子都知事が、都知事選と同時に行われる都議補選(28日告示、7月7日投開票)で選挙協力を「直接調整」していると記した都議会自民党名の文書を27日までに、本紙は確認しました。文書はジャーナリストの田中龍作氏が入手しました。
この文書は19日付で、都議会自民党幹事長が所属議員に宛てた形になっています。冒頭で都議補選の「全員勝利」と、都知事選の支援で「組織の総力を結集し、勝利を目指します」としています。
そのうえで「【都議補選】選挙協力について」として、「現在、萩生田都連会長と小池知事が直接調整しております」「つきましては、個別の要請活動はお控えください」と説明しています。
自民党都連と小池知事が特別顧問を務める都民ファーストの会(都民ファ)のホームページによると、都議補選で、萩生田氏の地元である八王子市をはじめ、品川区、足立区、江東区、府中市では自民党が公認候補を擁立し、都民ファは候補をたてていません。他方、中野区、板橋区、北区では公認候補が競合しています。
都知事選では自民党都連が小池都知事の支援を決定しています。この文書は知事選の選挙はがきについて「各議員500枚のご協力をお願い」と要請。確認団体ビラも各議員500枚を配布するよう求めています。ただ選挙はがきについては「候補者陣営の要望もあり紹介者欄はございません」とするなど、小池知事側が自民党の積極的な支援を隠したがっている様子がうかがえます。
この文書を作成したかどうか都議会自民党事務局に質問したところ、「事務局では分からない」との回答がありました。
(「しんぶん赤旗」2024年6月29日付より)