「9条の碑」建立 東京・府中

除幕式・つどい開催 音楽通し平和を発信

 「音楽を通して平和を発信」―。市民団体「三多摩初の『9条の碑』を府中につくる会」(「つくる会」)は7日、東京都府中市南町で記者会見し、憲法9条を守り広げるため「9条の碑・府中」を建立したと発表しました。除幕式を行い完成のつどいを開催。約250人が参加しました。

 「9条の碑・府中」は都西部「三多摩」地域で初の碑であり東京全体で2例目です。

 建立地の敷地は農家・林静枝さんが無償提供。小公園「9条ぷちパーク fuchu」に整備。ブロンズ製「9条の条文碑」と、「あひるを抱く少女のモニュメント」(彫刻家・久保制一作)を設置しました。

 「つくる会」の母体は反核平和を掲げ42年の合唱団「けやき平和コンサートの会」。除幕式で「つくる会」共同代表でピアニストの斉藤寿美代さんは「音楽を通して、合唱を通して9条の碑をつくったのは初めてではないか」と話しました。

 国際ジャーナリストで「つくる会」顧問の伊藤千尋さんは、山梨県北杜市でも碑が昨日建立されたこと、府中の碑が全国で37番目だと報告。「9条をなくしてはいけない。憎悪の連鎖を止めるのは憲法9条です」と強調しました。

 つどいで、来賓の小森陽一「九条の会」事務局長、賛同人の堀尾輝久東京大学名誉教授らがあいさつ。同合唱団などはシンガー・ソングライターの大熊啓氏と作成した「世界は九条(あなた)を待っている」などの新曲2曲を披露しました。

 つどいでは高野律雄・府中市長もあいさつ。除幕式には日本共産党の竹内ゆう子、からさわ地平市議が参加しました。
(「しんぶん赤旗」2024年5月8日付より)